残念だけど。

20日は軽めの調整を行いました。「様子を見ながら動かしているのですが、やはり脚元の敏感さは変わりないようで、いいころに比べてひと息に映ります。馬が気にしていて、出かけの歩様を見るといかにも様子を見るように探っています。15−15くらいまでならばまだ大丈夫なのですが、それ以上の強いところをやろうとすると歩様の乱れにつながってしまうのが現状です。以前から蹄に弱さを抱えている馬ではありますが、今回は特に蹄底と蹄骨部分の間が狭く、直に刺激が伝わりやすいため歩様が悪化してしまうのでしょう。蹄以外はまったく問題なく、体調はすこぶる良いだけに鉄をうまく工夫して競馬までいければと考えていたのですが、このまま進めていくのは難しいのが現状です。獣医や装蹄師とも相談したのですが、少しでも不安を減らすには蹄を伸ばしてほんのわずかでも理想の形に近づけるようにしたほうがいいのではないかという結論に至りました。ここで無理をして蹄骨などを負傷してしまうと競走能力を喪失することにもなりかねませんので、ここは無理をしないで立て直すことにします。競馬を使う前に再度放牧となって大変申し訳ありませんが、若いころから大事にしてきたが故に今のビンテージがあるはずですし、今後のためにも時間をいただければと思います」(上原師)今週中に山元トレセンへ放牧に出る予定です。

 こうした敏感な馬、欠陥のある馬を扱うことに関しては当代一とも言える上原調教師。師の方針があるからこそ、この馬はまだ壊れていないというのは強く思うところですし、今回の判断も納得です。降級での東京競馬だけに勝ち負け期待したかったところで、惜しくはありますが。無事ならまたチャンスはありますよね。

 しっかり爪を伸ばして帰ってきて欲しいです。

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