紙と電子と。

昨日、知人と呑みながらずっと紙書籍と電子書籍について話していました。

 

今のご時世、紙の出版物に拘る人は「作り手」と「収集癖のあるマニア」だけなんですよね。それと、需要としては年配者中心に、新聞のように読んで捨てるという浪費サイクルが身に染みついている世代とそこ向けの情報媒体。自分も、紙の本は年間10冊買うかどうかになりましたし、新聞や雑誌などはデジタル化しているもの以外は周囲から排除して久しいです。それこそ、競馬新聞も買わなくなりましたしね。馬券も競馬場行ってもPATだし、チケット類はほぼ電子決済だし。

 

そんな中、未だに頑なに月刊刊行物を紙に拘っているところも多く、不思議です。まあ、年配の方への配慮ではあるのでしょうが。うちの親とかも80代だけどバリバリ電子端末使いこなしてるしなあ。個人差と言うより、周りがサボってるだけじゃないのかな。キャロットにはアンケートの度に、一刻も早く会報誌をデジタル化して欲しい、それが無理なら送ってこないで欲しいとお願いしています。あの、最新情報でもない、(私的には)保管するようなものでもない媒体を毎月、紙で送られるストレスたるや。。。勿論、明細なども即刻デジタル化して欲しいですが、まずはここから。

 

逆に、カタログなどは記念碑的なものですし、数年後に見返して比較するという用途があるので、紙で出す意味はずっとあります。表紙を豪華にすることで、コレクションアイテムとしての価値も幾らかありますし。勿論、デジタル化しても全然良いものではありますが、これは募集検討はデジタルで、振り返りは紙で、と言う棲み分けが出来るものですしね。

 

仕事柄、よく本を作りますが、最近は「豪華な装丁の本を作りたい」「それとは別に読めれば良いという人のためにデジタル版も一緒に出したい」という人が増えてますね。非常に正しい棲み分けだと思っています。

 

突き詰めると、「紙で持っていることで所有欲を満たせる豪華な装丁かつ記念碑的な書籍」以外は全部、デジタルの方がずっと向いているし、優れているし、そうすべきです。例えば漫画の単行本なども、紙は特典付きの初版や豪華装丁本だけを出して、本を読むことと同じくらい、本棚に本を並べることが好きなコレクター(読書家、ではない)へのニーズを満たしつつ、中身が読めれば良いという人はデジタルにする。そこの価格差を倍くらい付ける(紙の単行本980円/電子490円など)。そうすれば、惰性で紙を買っている人の切り替えのきっかけにもなるし。差額を意識して端末を買うきっかけにもなるし。勿論、書店のリスクなどはありますが、書店そのものが、本を買う場から、憩いの場へと移行して久しいですからね。そこは別のビジネスモデルを考えるべきかと思います。それこそ漫画なんかは新刊の立ち読みが1話分だけ出来て、後は店頭の端末から直接kindleが買える、とかにしてしまえば良いと思いますし。書店は全てカフェ化しても良いと思いますし。

 

もう一つの問題は、デジタルの書籍が高すぎるんですよ。もうそろそろ、ここははっきり差を付けて欲しい。書店や流通への配慮などあるかと思いますが、紙の10%で変化オフで電子を買うのは流石に毎回ちょっとイラッとする。その分、差額が多く印税として作家さんに行く、とかだったら良いんですけどね。まあ、難しい問題なのは承知してますが。

 

まあ、興味ない方にはなんですかな話題でしたが、いい加減、毎月届く紙の本やDMなどを捨てる駄目だけに開封して、シュレッダーに掛ける時間が無駄すぎて、むしろ存在悪になっているので、なんとかして欲しいという話でした。さっきの話と矛盾するけど、デジタルにしてくれたらその全く無駄な時間が無くなるので、少し余分に金払っても良いよ。普及するまでの間、我慢する。

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