馬漫画家って…

 「スピーディワンダー」面白いです。

 これまでの競馬漫画より血統面やバトル面がしっかり描かれてるのは、流石「ジャイキリ」の原作者・綱本さんのお仕事。ジャイキリはかなりリアルよりですが、SWは幾分ファンタジー。それでも優駿の門(の途中からのトンデモ展開)とかと比べるとまだリアリティはあるかな。何より漫画として普通に面白いのがいいですね。

 しかし残念なのが絵。最初はスッキリした良い絵柄だったのですが、どんどん人物が濃くなってきて、最近はキャラの造形もかなり崩れている。特に女性が壊滅的。まったく可愛くなくてむしろキモチワルイ。馬を描いてると人の書き方って分からなくなるもんですかね…。


 そういえば優駿の門のやまさき先生も酷いですね。連載当初から暫くは人も凄く魅力的だったんですが、だんだん自分のキャラクターがまともに描けなくなってきて、一周回って馬まで気持ち悪くなってしまった。全部の馬が変なわけじゃないんですけど、今のシリーズとか、ちょっと無理です。3巻くらいで完全に絵が受け付けなくなって読むの止めてしまいました。やまさき先生の馬の絵は本当に好きだったんだけどな。渡米したブルーエンブレムとボムクレイジーを描いた「白蹄のライバル」あたりがストーリー的にも絵柄的にもピークでしたかね。その後のシリーズはインフレが酷くてリアリティがありません。あ、「手騎」も結構面白かった。てか、面白くなりそうだった。終わり方残念。

 終わり方が残念といえば、やまさき先生のお弟子さんが描いた「アスミ」。

優駿の門アスミ 7 (プレイコミックシリーズ)

優駿の門アスミ 7 (プレイコミックシリーズ)

 もともと優駿の門でもモブを描いたりしてましたけど、しっかり技術を受け継ぎつつ、オリジナリティのあるデフォルメとカワイイ絵柄の完成度は高く、非常に安定していて読みやすいです。赤見さん原作ってこともあり、地方の女性騎手が主人公と言う視点もなかなか良い。ただ本当に終わり方が酷い。完全に打ち切り感。これから面白くなりそうだったんですけどね。むしろ本家よりこっちの続きが読みたいんですけど。


 競馬漫画って本当に難しいですね。甲斐谷さんの「ウイナーズサークルへようこそ」とかも同作者のワンナウツ同様視点は非常に面白いんですけど、これまた同様脇役の説明台詞や行動描写が邪魔くさくて本筋が全然スッキリ読めない。まあ、そういう漫画描きたいんでしょうけど…。


 まあさておき、スピーディワンダーの話の続きは気になります。

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