タイキシャトル考。

 エンシェントヒル08への出資を目的として、タイキシャトルのデータを取りましたので、お裾分けしておきます。


タイキシャトル産駒・体重別連対率(2004年〜)総合/〜500万/1000万〜

  • ***〜399kg 04.8%/04.8%/00.0%
  • 400〜419kg 08.3%/08.4%/00.0%
  • 420〜439kg 13.6%/15.0%/02.0%
  • 440〜459kg 13.6%/14.3%/09.9%
  • 460〜479kg 16.1%/16.6%/14.1%
  • 480〜499kg 17.0%/18.3%/14.0%
  • 500〜519kg 20.3%/21.2%/18.4%
  • 520〜539kg 12.2%/13.9%/07.0%
  • 540〜***kg 10.8%/13.0%/05.0%

 単純明快。439キロ以下のタイキシャトル産駒は、高額条件では泣かず飛ばず。先日書いた通り、1000万以上のレースを勝つ馬はほぼ皆無。459キロまで上げても「上の条件では大きく割り引き」という傾向ははっきりしており、エンシェントヒルのように、小さい初子は危険、ということになりました。

 逆に500キロチョイ超えのタイキシャトルは素晴らしい成績です。タイキシャトルは、現役時代500キロチョイで競馬していた馬。調教師がデブ専なので最後は530辺りまで太らされていましたが、産駒のスイートスポットと自身の馬体重が一致する、素直に自分の特徴を伝えるタイプの種牡馬と言えます。

 一方で、昨日大特集した「小倉開幕直後のタイキシャトル」のように、軽い芝で特別活躍する血統でもあり、そうした際には重すぎない産駒であるということも重要になります。520キロを超えた馬の成績は平凡。大きければいいと言うモノでもありません。

 まあ、この傾向は大体、全種牡馬を平均しても近いモノがあるとは思うのですが。小さいタイキシャトルは、少なくとも一口では狙い目無し、という風には見て良いんじゃないでしょうか(もちろん「傾向」であり、今後例外が出る可能性を否定するモノではありません。リスクの話ですね)。

タイキシャトル産駒OPクラスでの成績(2001年〜)

  • ***〜399kg 00-00-00-00
  • 400〜419kg 00-00-00-02
  • 420〜439kg 00-00-00-21
  • 440〜459kg 04-02-05-31
  • 460〜479kg 12-11-10-74
  • 480〜499kg 09-08-10-111
  • 500〜519kg 03-04-03-35
  • 520〜539kg 00-00-00-00
  • 540〜***kg 00-00-00-00

 もうより一層顕著に。小型馬とデカ過ぎ馬はOPでは完全に用無しです。カレンナホホエミはデビュー戦、フェニックス賞と444キロ。これが減るようだと、暮れも来春も消しで良いかもですね。レッドスパーダは太らせ病のカズーでもあり、今後今以上に体重を増やさずに我慢できるか。秋の復帰時は520超えてないことを期待しましょう。ダイシンプランあたりも510台で推移していますので、520超えてきた時は消し時かも。

 タイキシャトル産駒で総賞金1億オーバーはこれまで11頭居るんですけど、440キロでデビューしたディアチャンスが最小、512キロでデビューしたビッグコングが最大で、あとは「中型馬」のゾーンに収まっています。ディアチャンスや、先ほどのウイングレット、他にはフミノバラード、フミノサチヒメ、ヴァーチュなど牝馬では小さい馬もそれなりに成功はしています。それでも総合すると例外で、「440〜520くらいの馬」が走るタイキシャトルのゾーンとは見て良いでしょう。加えて、小型〜中型は成長力、大型馬はそれ以上でかくならない完成度と絞りやすさ。その辺は、厩舎の特徴も出る部分なので、しっかり相性を見て出資したい種牡馬ですね。

 一口の話。タイキシャトル産駒で一口クラブ、といえば思いつくのはウインクリューガーウイングレット、そしてレッドスパーダ。クリューガーは460台でデビューして最終的には500弱で競馬していた馬。ウイングレット牝馬ですが、450台でデビューして最終的に480弱。レッドスパーダは510台でデビュー。前2者を見ると、デビュー時期に中型サイズ〜成長力豊かで30〜40キロ増えてくるというのがエリートコース。スパーダはそのセンで行くと「大きすぎゾーン」に突入してしまいますので、今後、馬体重がどう推移していくかは注目したいです。

 エンシェントヒル08はタイキシャトルだけではなく母もデビュー時期は500前後あった馬。全く馬体重が安定しない馬で、キャリア21戦中、二桁の増減は10回。この小さい初子と厩舎の相性はかなりシビアな気がしますね。私は撤退してしまいましたが、好きな馬ではありますので、頑張って欲しいです。

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