今日の試合は真剣に見るために、夜寝ておいた。起きたまま試合に突入したら、延長で意識が切れたかも知れない。良かった。
オランダはとにかく固かった。ヒディンクへの恐れ、敬意がオランダ人のDNAに染みついていたか。そこを突いてロシアが完璧な試合運びをしたが、残り5分耐えることが出来なかった。
延長は完全にロシア。特にアルシャビンが切れを増す。再三に渡りビッグチャンスを作り、ついに延長後半7分にロシア勝ち越し。更に突き放し。オランダに守り勝ったのではなく、攻め勝った。これは凄いことだ。オランダが破れる時は、常に前に「超守備的なチーム」が立ちはだかっていた。これは世界サッカーの革命かも知れない。ロシアは、今後退場者と故障者が出なければ、これで優勝最右翼だろう。やってるサッカーの質が、ここまで残ってるチームとは段違い。もっとも、次の相手がイタリアだったらオランダ的「長所を消されて負け」る可能性はあるが。
開幕前にも言った台詞をもう一度言います。ロシアのアキンフェフとアルシャビンを見てください。完熟になる前の最高に面白い時期。西に買われていく前の今が一番「鑑賞用」としてベストの時期。是非。見て。
あとロシア人脱ぎすぎw オレンジvs肉か。肌白いわ。
スペイン−イタリアは面白いサッカーを見るためにはスペインに勝って欲しいが、どうにもイタリアが勝つ気がする。ここまでの準々決勝は全部、2位通過チームが勝っている。こういう流れをしっかり掴むのがイタリア。スペインはともかく自分を見失わずに戦えるか。2−0でイタリアと予想。
以下、試合中メモ。
- 08分:ロ)ロシアのパブリュチェンコは動きとポジショニング素晴らしいが決定力無さ過ぎる。この選手が鍵になる気がする。
- 10分:オ)サイドバックとしてのファンブロンクホルストは本当に良い選手だ。真ん中で使う気が知れない。
- 15分:ロ)オランダ相手にこれだけラインを浅く保てるのはロシアだけだろうな。素敵だ。両サイドの位置取りもメッチャ高い。
- 22分:少し重い展開になってきた。もう5分くらいでオランダの流れになりそう。
- 28分:オ)オランダのFK。ファンデルファールトの完璧なキックに対応できず。これはニステルなら決めておきたかった。ファンデルファールトは流れの中ではボール持ちすぎて有効じゃないけど、プレースキックは素晴らしい。オランダがピッチに置くだけの選手ではある。
- 30分:ロ)アルシャビンのシュート。流石ファンデルサール。そしてアルシャビンは性格悪そうで大好きだ。アーセナルに来るという話もある。面白そう。
- 31分:ロ)コロディンのミドル。チェフ・ブッフォン・ファンデルサールの3人はペナルティエリアの外からじゃ無理だ。
- 36分:オ)ニステルはあの体勢から前を向けるのが凄い。
- 42分:オ)オランダはボランチに人がいれば完璧なんだがなあ。ファンボメルのような選手が。
前半終了。嵐の前の静けさ。オランダの全てを知るヒディンクを迎え、オランダは過剰に警戒をしたというか、敬意を払いすぎたというか、とにかく前半は様子を見ていた感じ。対するロシアも7割くらいのエネルギーで攻めていた感じがあった。相互に「0−0で良し」の前半。ベンチにキラーカードを擁するオランダの余裕、それに対し、戦術と知略で変化を付けるロシア。相当楽しみな後半。どっちが先に動くか。
- 46分:オ)お、ファンペルシ入れてきた。
- 53分:オ)ブラルースOUT→ヘイティンガIN。オランダカード切るの早い。ヒディンクの術中に嵌りつつあるか。怖い。
- 54分:オ)ファンペルシイエロー。守備でカード貰うのは勿体ないな。
- 55分:ロ)パブリュチェンコ決めた。1−0。2枚目のイエローから選手が少し混乱した隙を突かれた。オランダにとっては痛い。もうロッベンを出すしかないが、タイミングが難しい。
- 57分:ロ)サエンコのシュート。惜しい。オランダ、ここ5分集中しないとヤバイ。
- 61分:オ)エンゲラールOUT→アフェライIN。あーロッベン使わないか…。これで勝てばいいけど、負けたらファンバステンの上がった評価はゼロに戻るぞ。大きな賭け。
- 67分:ロ)セムショフOUT→ビリャレトディノフIN。ヒディンク、守る気さらさら無し。良いね。
- 70分:ロ)アルシャビン、絶対自分で行くと思ったw
- 72分:ロ)コロディンイエロー。累積2枚目。仕方ない。
- 78分:ロ)ロシア引いてきた。残り12〜15分。耐えられるか。
- 79分:ロ)サエンコOUT→ドルビンスキIN。枚数は変えずにフレッシュな選手を入れる。ヒディンクだな。
- 81分:ロ)こね回し過ぎちゃったね。最初で打ってていいんじゃないかな。勿体ない。
- 86分:オ)ニステル決めた! 1−1。スナイデルのFK素晴らしかった。オランダが個人技で追いついた。これで組織も蘇るか。ロシアは勿体ないことした。けどまだカードはあるし時間もある。
後半終了。優勝候補に挙げた2チームの対決、ということで贔屓目もあるだろうが、非常に面白いゲームになった。ロシアが先制して、動きの重いオランダは絶体絶命となったが、スナイデルとファンニステルローイの個人技で追いつき、延長。華麗なゲームではないが、痺れる試合。両チームの意地が随所に垣間見える。そしてヒディンク。この人はどんな試合でも必ず延長を念頭に入れて采配を取る人だ(時折それで動ききれないまま90分で負けることもある)。もう一枚残っているカードが不気味。さあここから最高の試合を見せて欲しい。私はこの試合が大会のハイライト。90分で終わらなかったことはむしろ幸運。もう30分楽しむ。
- 92分:ロ)アルシャビンの個人技。完全にブラインドから飛んできたシュートを弾かずキャッチするファンデルサール。良い。
- 96分:ロ)パブリュチェンコのシュート。この人、本当にポジショニングが上手いので、ビックリするようなフリーにしょっちゅうなるけど、そこから先がおやおや、なので、全体的に失敗の印象が残るんだよなあ。良い選手なのは間違いない。
- 97分:ロ)アルシャビンのパーフェクトな突破。しかし決められず。でもオランダのDFはもうアルシャビン止める術がない。
- 105分:ロ)オランダはもう個人頼み。ロシアはこの時間でも人が一杯出てくる。良いチームだ、ロシア。勝たせてやりたいなあ。
- 112分:ロ)アルシャビン来た!! 2−1。とんでもないアシスト。トルビンスキも良く決めた。素晴らしいゴール。鳥肌立った。
- 113分:ロ)ここでロシア3枚目。流石ヒディンクだよ。
- 114分:ロ)アルシャビン!! 悠々とファンデルサールの股を抜いた。恐ろしい選手だ。ロシアの新・皇帝。