さんまのまんまwith松本

 マイケル・ジョーダンvsマジック・ジョンソン。現在のお笑い界の、世紀の決戦。どうなることかとワクワクハラハラして見ていたが、全体としては、松本の、さんまに対する気遣いが目立つ内容だった。ガチの主導権争いを避け、先輩さんまの番組というアウェーの環境を活かした松本と、自分のフィールドでさんま流儀を貫いたさんま。スコアで言えば2−2だがアウェーゴール2倍で松本の優勢勝ち、と見えた。

 松紳の経験が活きていたのかも知れないが、松本は先輩のフィールドで自分を出すのが非常に巧くなった。ある意味、20年以上経ってダウンタウンは、というか松本は漸く堂々と上と絡む自信を身につけたのかも。「紳助と絡んでも/さんまと絡んでも、そこで譲歩して相手を立てても自分のステイタスが落ちない」という自信が。だからさんまも、気遣いなくヤンチャな対応が出来る。さんまという人は基本的に、常に(素人相手でも)相手の顔色を窺う芸風/人格なので、たまに、今回のような「遠慮無し」のテイストを見ると面白くてしょうがない。本当は、さんまはこのキャラクターで行きたいんだろうなあ、と感じる。さんまがしょっちゅう、所ジョージに嫉妬深い発言をしているが、いつも所さんやたけしさんに嫉妬しながら「さんま芸」を磨いてるんだろうなあ、と思わせる。「さんまのまんま」というのは本来、もう少しリラックスして、臨んで良い番組なんだろうが、ほとんどのゲストに対しては気遣いが先行してる。たけし、松本と、さんまが素で臨めるゲストが来たのは、この番組を1000回続けてきたさんまに対する、旧知のスタッフの「感謝」なのかなあ、と感じました。

 もうちょっと、松本に対してライバル心むき出しでぶつかると思ってたが、非常にリラックスしていたさんま。純粋に、嬉しかったんだろうなあ。あんな雑なさんまは久々に見たし、あんな丁寧な松本も久々に見た。良いモノを見ました。

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