悔い無し!

6/13  引退
13日の東京競馬ではまずまずのスタートから中団をじっくり進む。手応えよく直線へ向かえたかに見えたが最後は余力がなくなり11着。「今回の長めの距離で変わり身を見せたかったのですが、いい時のこの馬ならむしろ掛かるのを気を付けなければいけないくらいなのに、むしろ行きっぷりがもうひとつで思ったように進んでくれませんでした。ちょっと硬さがあってフットワークもこじんまりしてしまっていましたし、その影響があったのか…。力をフルに発揮できればこんなはずはないのでしょうが、力になれず申し訳ありません」(田辺騎手)「今回は鼻革を替えてみて上に浮いてしまいがちな走りを修正できていて稽古の感触の良さを持ってレースへ送り出せたと思います。馬体も数字上では変わりないかもしれませんが、この馬独特の体型がそこまで目立たないくらいトモを中心に各パーツに丸みがあって良いなと思っていたんです。今回は距離を延ばしてみたわけですが、おかげで追走はずいぶん楽で、勝負どころへ向かうときの格好も悪くないなと思えましたよね。しかし、最後は余裕がなくなっていました。田辺に聞くとフットワークがバラバラになってしまい、以前のような良い感触があまりなかったということだったんです。ジョッキーたちに言わせるとデビューのときからすごく良いフットワークの持ち主というわけではなかったようなのですが、そのなかでもひと息だったのでしょうか…。変えていければいいのですが、毛色が黒くて暑い時期は不得意な馬で、去年もお休みをいただいていました。悪くないと思っていたなかでさらにガラッと短期間で変えるというのは難しいと言わざるを得ませんし、お時間をだいぶいただいてしまうことになってします。レイザーの娘ですし、勝たせてあげられたのは嬉しかったのですが、さらなる活躍をさせてあげられなくて悔しいです。申し訳ありません」(上原師)なかなか成績を変えていけない状況が続いていましたので前走はダート、今回は芝に戻して余裕をつくるために距離を延ばしてみて前進を狙いました。道中の感触からやれると力が入ったくらいでしたが、実際のところはフットワークが芳しくなかった模様で距離などの適性云々の前にこの馬の良さが感じられない状況だったようです。陣営には試行錯誤してもらっていたのですが、なかなか復活の糸口を掴むことができません。夏の暑い時期は不得手にしているということからもコンスタントに使って良化を図っていくことも望みにくい現状を考えて、上原博之調教師と協議を行った結果、誠に残念ではございますがここで諦め、競走馬登録を抹消することとなりました。会員の皆様には残念なことと存じますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。なお、本馬に出資されています会員の方へは、後日書面をもってご案内いたします。

 遂に引退。ここ数戦はいつ来ても仕方ない、と覚悟してましたし、最後にダート、長距離と可能性を試してくれた上原先生には感謝するばかり。馬具にも工夫してくれましたし。今日はこうなるんじゃないかと思って、レース後騎手コメント出ても更新せずに待ってましたよ。

 あの背ったれでだらしない(と、牧場で見てしょんぼりした)馬が可能性に満ちたデビュー戦から、苦労しつつも勝ち上がってくれ、ここまで競争生活を全うしてくれた。こんなこと言ってはあれだけど、一口で期待馬に裏切られたことはごまんとあるけど、期待してなかった馬が勝つことって本当に少ない。リーガルスキームやアルシラート、ビンテージチャートなど、大穴馬券で驚かされたこともあるけど、未勝利で終わるんじゃないか、が終わらなかったのはこの馬が後にも先にも初めてかな。

 上原先生に不満言っている輩もネットには散見しますが、これだけ欠点がある馬を上手く使って、1走でもキャリアを伸ばしてくれて、その中でもチャレンジをしてくれるような調教師、東西探しても殆どいない。私が知る限り、この人と角居さんだけだよ、最下級条件馬にもこれだけの執念と熱意を見せてくれるのは。勿論G1でのきらびやかな実績で評価には雲泥の差が付く点は認めるけど、募集段階から完璧に程遠い、しかも安い安い馬に手を出して、これだけのことをやってくれていて、何をそんな大上段からモノ言ってるのだろうか。文句言う前に自分の馬選びや予算組、人としての姿勢を見直してはどうかと思いますね。私は自分のキャリアに懸けて名調教師と断言するよ。勿論細かい不満はあるだろうけど(特に騎手起用の部分では)、そんなもん角居さんでも堀さんでもナンボでもある。それ以上に納得できる部分が多いかどうかって話で、繰り返すけど欠陥のある安馬に出資してこの人の対応に納得できないってのは傲慢じゃないですかね。

 フレデフォートに続く2頭目命名馬となったミラクルルージュ。明らかに弱いところがありそうな馬だっただけに、少しでも長く競争生活を続けて欲しい、故障せずにキャリアを全うして欲しい、と、普通のカーネーションより寿命が長い改良品種であるこの名前を選びました。その願いが届いて、致命的な故障無く17戦というキャリアを全うしてくれて、思いは通じたのかな、という気持ちで一杯です。上原先生との縁と共にナベヒロとの縁も、私の命名者成績=命名馬勝ち上がり100%もキープしてくれました。続くエリオットベイ、レプランシュにも続いて貰わないと。特にエリオットベイは、勝つだけなら騎手を替えればいつでも、という状況。でも上原先生って人はこの流れで騎手変えることはないし、後は馬の力を信じて応援する。

 ミラクルルージュ、お疲れ様。牧場でも元気でね!

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