面白い!

 テレ朝のW杯特番。中田・本田対談は非常に面白かった。どっちも、お互いに感じる物があるんだろうという言葉の交換。日本人らしくない選手が、海外で、日本人として、阿らず譲らず不器用に生きたがってる・生きてきた人だけが持ち得る言葉。

 私はとにかく、「**は@@だけが仕事じゃない」という言葉が嫌い。たとえば「FWはゴールを決めることだけが仕事じゃない」。馬鹿じゃないかと。FWの仕事はゴールを決めることで、決められないFWがどう生き残るかでそこへ行くんでしょ。最初からそこを目指してどうする。そこを誇ってどうする。オシムの言う「ポリバレント」ってのはそういうことじゃないだろう。エゴを捨てることがポリバレントなら、それはつまり「プロの階段を下りる」ってことじゃないか。サッカーは点を取られなければ負けないけど、取らなければ勝てない。そこを目指さない頑張りに何の意味がある? 必死に守備に戻るエースは偉いのか。肝心な時に役立たずな攻撃の軸をもっと非難しないといけないんじゃないのか。しないから、彼は役に立たなくなっちゃうんじゃないのか。違うか? みんな、前線の選手は柳沢みたいになればいいと思っているのか? そうじゃないはずだし、そうならないようにあがいている選手をもっと評価しなくちゃいけないと思う。今で言えば大久保。私は彼が大嫌い。知性を感じないし、低劣なファウルとすぐ転ぶメンタリティが嫌い。でも、彼は戦っている。ミスは多いけど、それはミスしないようにプレーしてる選手が周りに多いから目立つのであって。みんなが大久保くらいがつがつすれば、大久保は必要ない。しないから、必要。そこを見ずに大久保のミスだけ非難するのは不愉快。同じことが闘にも言える。次の代表に入らない選手だけど、今の代表から彼を抜いたらクラゲになっちゃう。同じ理由でGKも楢崎より川島が良い。表に出ない闘志は見てる者に信頼感は与えない。

 中田の中にある98年の残像。本田も今後そういうチームに巡り会えると良いし、日本の中でそういう環境があると良い。少なくとも、俊輔や遠藤が居るところでは実現しないと思うけど…。彼らは「これまで」の選手。早ければ2年後、遅くとも4年後のために、本田の「これから」の環境を自力で作って欲しいなあ。そして中田にもそうした空気作りを手助けしてやって欲しいなあ、と願います。

 そんなわけで(?)塀内さんの新しいサッカー漫画「コラソン」。この人も、日本サッカーをずっと見てきて、今日の中田と同じことを漫画で伝えようとしてると思う。甘やかされた選手には伝わらなくても一人でも多くのファンへ伝わることで、ファンの要求やサッカーの見方が変わって、結果、選手の環境が厳しくなり、レベルが上がるんじゃないかと期待する。読んで欲しい。

コラソン サッカー魂(1) (ヤンマガKCスペシャル)

コラソン サッカー魂(1) (ヤンマガKCスペシャル)

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