W杯予想(2)

※当然ですがこの予想は全部フィクションです。

■予想ベスト8
i:ドイツ−アルゼンチン
j:スウェーデンセルビア・モンテネグロ
k:イタリア−ウクライナ
l:ブラジル−スペイン

i:ホームの声援を受け、優勝を目指すドイツがスタートから攻撃的に出る。ダイスラーのクロスをピンポイントで合わせるクローゼ。飛躍するシュバインシュタイガー。しかしアルゼンチンの厚い守りをなかなか崩せない。それでもピンチらしいピンチはなく、後半に期待の持てる内容。しかし後半アルゼンチンが目を覚ます。リケルメのヘルプに入れたダレサンドロがドイツの守備をかき回し、メッシ・クレスポがフリーになり出し、後半20分に遂にクレスポのゴールで先制。ドイツも死力を振り絞るがどうしても攻撃が単調。若手の成長でボールタッチの減ったバラックの動きが悪いままだったのも災いして、攻撃で最後の一押しが足りない。逆にメッシが得たPKを決めたアルゼンチンが開催国を撃破。ベスト4へ。総合力の差が浮き彫りになった。

j:静かな立ち上がりとなるゲーム。双方とも相手のトップへの供給源をつぶし合うタイトな守備で、ゴール前にボールが運ばれない。窒息しそうな重い展開の中タレントに勝るスウェーデンが徐々にセルビアの守備をほぐしていく。後半開始早々、ラーションが落としたボールに走り込んだヴィルヘルムションの先制ゴール。セルビアも反撃に出たいが、メキシコ戦の疲労が徐々に切れを奪っていく。試合終了5分前にイブラヒモビッチが3人に囲まれながらテクニカルなゴールで突き放し、勝負あり。94年以来のベスト4に。

k:トッティを欠くイタリアは中央突破を諦め、ピルロを中心に低い位置からサイドを使ったサッカーをせざるを得ない。がこれが嵌る。ウクライナの守備はイタリアの広い展開を封じきれず、動きの良いトーニ、ジラルディーニョがどんどんチャンスを作り、前半30分にトーニのヘッドでイタリア先制。ウクライナも攻め立てるが、バランスの良くなったイタリアの守備網に穴はない。逆に終盤カウンター気味の展開からジラルディーニョ、カモラネーシにゴールを許し万事休す。圧倒的なバランスを見せたイタリア、次はトッティを戻すかどうかが注目を集める。

l:立ち上がりから圧倒的なブラジルペース。華麗なワンタッチサッカーでスペインゴールを攻め立てるが、この日はカシージャスが大当たり。難しいコースのシュートをことごとく掻き出す。前半をノースコアで終えたブラジルにはまだ余裕があったが、しかしルイス・ガルシアの単独突破からまさかの先制点を許してしまう。焦りの出たブラジルはバランスを崩して攻撃。しかしディフェンダーの隙間に入り込んだラウルが追加点を奪い、大ピンチ。やはり魅力的なブラジルは優勝できない運命か、と思った残り15分でブラジルの底力が発揮される。35mほどのフリーキックを蹴ったのはロナウジーニョでもロベカルでもなくアドリアーノ! これがゴールに突き刺さると、その5分後、ベレッチから自陣でパスを受けたアドリアーノが単独突破。そのままゴール! 呆然とするプジョル。その心の痛手が癒えないうちに今度は左を割いたロナウジーニョ。たまらずマルチェナが倒すと、交代したばかりのジュニーニョ・ペルナンブカーノが角度のないところから直接ゴール。ブラジルが大逆転勝利でベスト4へ。スペインはまたもベスト8の壁に泣いた。

■準決勝のカード
m:アルゼンチン−スウェーデン
n:イタリア−ブラジル

m:下馬評はアルゼンチンの圧倒的有利。早くも南米決戦の決勝戦が囁かれる中、リケルメにボールを集め、どんどんゴールチャンスを量産する。しかし頑強なスウェーデンのディフェンスはなかなか根をあげない。再三のフリーキックコーナーキックもことごとく跳ね返される。後半になると、リケルメをフリーに近くして、パスの出しどころを潰すスウェーデンの守備にアルゼンチンが徐々に嵌っていく。決定機も減って、運動量の増えたアルゼンチンの中盤がスウェーデンを捕まえきれなくなり、シュルストレームのドリブル突破をペナルティエリア内で倒しPK。これをラーションがきっちり決める。追いつめられたアルゼンチンはアイマール・ダレサンドロを投入し、攻撃の充実を図ると、徐々に展開が広くなり、アルゼンチンらしいサッカーが戻ってくる。が、間に合わず。そのままゲームは終わり、スウェーデンが決勝へ到達した。アルゼンチンは古いタイプのゲームメーカー・リケルメに拘ったのが最後で裏目に出た。

n:リッピの決断が注目されたスタメン。結果はトーニのワントップを後ろでトッティがサポートする変則型ながら準々決勝の好調な中盤を維持した。対するブラジルはカカーに替えジュニーニョがスタメンに。そのジュニーニョ。いきなり前半5分に直接FKを決め、監督の起用に応える。その後は双方持ち味を出し攻め合うが、得点なくハーフタイムへ。後半開始。スタンドがざわめく。リッピはトッティを前半で下げ、デルピエロを入れたのだ。これがドンピシャ。トッティの強引かつワンパターンな個人プレーに目の慣れたブラジルのDFはデルピエロを捕まえきれない。そのデルピエロのパスを簡単に流し込んだトーニが先制ゴール。衰えの隠せないロベルト・カルロスのスペースを使われ、誘い出されたロッキ・ジュニオールの持ち場へ走り込んだ有機的なプレーだった。ブラジルはカカー・ロビーニョを投入し、前線を厚くするが、ボランチを含めた分厚いイタリアの守りは完成度を急激に上げ、なかなか崩しきれない。逆にカウンターの展開からイタリアにPKを献上してしまい、これをピルロが難なくゴール。なりふり構わぬ攻撃に転じたブラジルは、終了間際にロナウドのゴールで意地を見せるが、ロスタイムにデルピエロに得点され、一巻の終わり。世界一華麗なサッカーも、最後は守備の脆さという弱点をさらけだし、寂しくドイツを去った。

■決勝の組み合わせ
o:スウェーデン−イタリア

結局、欧州同士の決勝戦となったドイツ大会。スウェーデンは予選から不動の布陣。イタリアはここ2戦の結果を受け、完全にトッティを外したピルロ中心のチーム。開催国の早期敗退、大本命ブラジルが消えたことで、盛り上がりを心配する向きもあったが、それは杞憂に終わる。世界中で非難をされた悪名高きイタリアのカテナチオ。しかし今大会の中で事故的に発生したこのチームは堅守と幅広い攻撃を備える非常に魅力的なチームになった。対するスウェーデンも今大会を通じビッククラブが厚い目を注ぐ中盤のタレントを軸に、イブラ・ラーションの2トップが前線をかき回す。めまぐるしい展開は前半絶え間なく続き、あっという間に45分が過ぎる。後半、先に動いたのはイタリア。カモラネーシを下げ、デルピエロを入れたリッピは3ボランチ・3トップという布陣を敷く。完全に水を得たデルピエロが往年に勝る運動量で左右のスペースを突き、その自由な動きに流石の堅牢なスウェーデンディフェンスも徐々にほころびを見せる。遂に後半35分、トーニが先制ゴール。自信を得たイタリアは更に幅広く、早い攻撃で攻め立てる。対するスウェーデンも少なくなったチャンスをイブラヒモビッチがゴールへ繋げようとするが、44分、イタリア国民が皆総毛立ったシーン、イブラヒモビッチのアクロバティックなオーバーヘッドがポストを叩いた時が事実上の終了の笛だった。イタリアが82年以来4度目のW杯制覇を成し遂げ、ドイツ大会は幕を閉じた。

というわけで、私の予想は「イタリア」です!(ただし何らかの理由でトッティを捨てられた場合のみ)同じくリケルメを外せばアルゼンチンにも優勝できるポテンシャルはあると思います。ブラジルは…やはり守備がどうにも不安です。予選を突破できればオランダの上昇力も驚異ですね。

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