Wcup06中間おさらい

仕事も落ち着き、ワールドカップのスケジュールも中日に入ったのでここまでのおさらいと展望。

■ドイツ:98年のフランスモードに突入。やはり開幕戦の勝利で勢い付いた。続く2戦目でまがりなりにも完封したことで、杜撰な守備も少々締まった。バラックが裏方に徹して気ムラな若手を乗せ続けているのも大きい。クローゼのパンチに加え、ポドルスキーも乗ってきた。後は何処でバラックが前へ出てくるか。常に自滅の可能性はあるが、イングランドやブラジルよりも前掛かりな分、エンタテイメント性に富み、捨てがたい魅力を放ちだしている。問題はその強さがドイツらしくないことくらいか。

■アルゼンチン:総合力の点に於いて32チーム最強の位置にあるアルゼンチンは順当。心配していたリケルメの浮き具合も今のところは被害小さい。ベンチも含めて安定+爆発力を備えた完成されたチーム。あとはリケルメのかわりにアイマールが入るだけだと思うのだが…。キャリア最高の働きをしているサビオラ、流石の存在感のクレスポは絶対外せない。守備も堅牢。中盤の構成も申し分なし。間違いなくマラドーナ以降のアルゼンチンでは最強チーム。

□ドイツ−アルゼンチン:この試合は予想が付かないが、現時点でこれに勝ったチームが相手の勢いを吸い取って優勝する可能性は高い。攻撃vs守備で見るとやはりアルゼンチンが2枚上だが、開催国のメリットで差は詰まり…絶対見逃せない試合。

イングランドやっつけフットボールが大漁の運に乗っかってここまで来てしまった。何度も言っている通り浅い娯楽性しかないチーム。8強では断然幼稚。しかしここまで来ると今度はタレント力が潰しになってくる面も。何か勘違いしてジェラードより出しゃばるランパードが身の程わきまえれば劇的に良くなりそうだが。

ポルトガル順当と言える勝ち上がりだが、失ったモノも多い。チームの大心臓デコとスピアヘッドのロナウド。この二人を欠いたポルトガルは優勝候補と呼ぶには厳しい。逆にここを凌げば一気に波に乗る。もっとも、準決勝の相手は相当厳しいが。

イングランドポルトガル残念ながら低劣チームがまた運で勝つだろう。せめてジェラードが本ヅキに入って毎試合爆発してくれれば慰みにもなるが。ポルトガルが何とかハイレベルな守備で耐えてシモンのカウンターで勝ち切ってくれることを望む。じゃないと準決勝がつまらぬ。

■イタリア:うーん…優勝予想していたチームだが、どうも自滅への道を歩み始めている。相変わらず大舞台で頼れないネスタ、アタマの足らない一部の選手達。素晴らしいクオリティの中枢部が何処までマイナス面を隠せるだろうか。ブッフォンが居るだけに、そう簡単に負けることはないだろうが…。トッティを先発させても、後半で代える勇気がリッピに有れば、まだ優勝も見える。

ウクライナ良くここまで来た。組み合わせに恵まれ、相手が万全でもない運もあったが、初戦の状態からここまで上がってきたのは賞賛に値する。なんだかんだで8分くらいのフォームに留まっているシェフチェンコがもう一歩押し上げることが出来るか。日頃さんざん接しているイタリアのDFとは相性良さそうだが。

□イタリア−ウクライナここは順当にイタリアか。組織以外で、個人でブッフォンを突破できる唯一の選手、シェヴァが大仕事をやってのけるしかない。ただイタリアの攻撃も迷走中。トニもそろそろ。

■ブラジル:まあ、流石の勝ち上がり。しかし試合内容は相手に中盤を支配され、エメルソンの英雄的な働きとジダの神秘性で辛うじて、というのも事実。ここまでは決定的なFWの居るチームとぶつかっていないが、これからはそうは行かない。まだ隠しているギアがあるかどうか。ロビーニョの離脱は致命的に思える。ロナウジーニョは見切った方が良いかも知れない。

■フランス:いやあ、流石フランスというか流石スペインというか。確かにロートルなチームだけど02年頃よりメンタル面の充実度が高い。やっぱ欧州開催ってのは大きいですな。カモにしている相手とは言え、アルゼンチンと並ぶ完成度のスペインを一蹴したことは勢いになる。ブラジルも全然勝てない相手ではない。トレゼゲ、ゴブが更なる着火点を作れたら申し分なし。

□ブラジル−フランス:ブラジル攻撃陣は少ないチャンスで決定的な仕事をするだろう。問題は反対側。あのブラジルの緩慢な守備陣がアンリを止める術は無い。総合的な点取り合戦で考えるとフランスが3−2くらいで制しそうな予感はある。あとはフランスの自滅、ないしジダが120%の仕事を続ける必要も。まあ、駄目な方がブラジルは勝つ気もする。今の全く美しくないブラジルは82年のチームより98年に近い。

というわけで、どうもドイツorアルゼンチン−フランスの決勝になりそうな気がしてきました。面白い…かなあ?

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