理想的な移籍。

■原口ヘルタへ 香川パターンで4年後W杯

 9番を付けた今年、シーズン途中でクラブを去ってしまうのは何とも寂しいところではありますが、原口個人のことを考えたらベストタイミングでの移籍でしょうね。

 W杯で代表に選ばれなかったのは、監督の志向もあるでしょうが、今レッズというクラブで提示しているパフォーマンスが代表レベルに映らない、と言うのも事実。個で見れば十分に代表の資格を有していると思いますが、チーム内での相対的なパフォーマンスで、天秤に掛けて選ばれた選手より「突出してない」んですよね。変な言い方ですが、周囲のレベルが高くないチームの方が、原口のようなタイプは目立つものです。実際、チーム力が上がる前の方が圧倒的なプレーはしていました。今回代表に滑り込んだジョーカータイプの選手と比較するとより分かりやすいですね。向こうはボールを持つとごちゃごちゃドリブルして「ショー」をしてる間、他の選手はある意味信頼して任せているとも言えるし、フォローに徹して(傍観して)るとも言える。浦和は連動して動く選手が多い分、持ちすぎこね回しすぎに見えてしまうこともある。サッカー選手としてどっちが優秀かは環境が違う以上難しい評価ですが、個人的には、原口に向こうの仕事は出来ても、向こうに原口の仕事は出来ないと思ってます。でも、世間は概ねそうじゃないでしょうね。そここそが「浦和の原口」の限界かな、と。

 個を磨くためには、もう浦和にいてもこれ以上先はないでしょう。それは永井や達也が証明してきた道でもあります。チームで能力をより磨けば、メンタル面は成長するでしょうが、もう一つの武器であるこの技術はむしろ閉塞する可能性も。他の国では原口の良さが生かし切れないこともあるでしょうが、ドイツのクラブであれば個とチーム戦術両方活かされるし磨かれる。そのドイツでも上位クラブでは絶対的なパフォーマンス、下位クラブではとにかく結果を要求されるけど、中位クラブな点も良い。共に代表の資格を持ちながら落ちた細貝もいる。日本人に好意を持つ監督もいる。大迫や岡崎と結果で比較される環境も刺激になる。W杯で消耗した選手よりすんなりチームのシーズンに入っていける部分もある。楽しみです。

 是非実現しますように。

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