ウイントリビュート/終了のお知らせ。

 昨日、角馬場での乗り込みの際に右前脚を気にする素振りが見られたウイントリビュートは、夕方になり獣医師の診断を受けました。
 多少の熱感と腫れが確認されたものの、歩様にはそれほど出ることがなかったこともあり、念のためという意味も込められてのエコー検査だったのですが、そこで出された診断は屈腱炎というものでした。エコー写真では完全に抜けた部分(コア)が確認され、全治には9ヵ月以上を要するという非常に厳しい診断を言い渡されてしまいました。見た目の症状としては歩様には表れていないだけに、戸田調教師もこの診断結果にショックの色を隠しきれませんでした。
 この診断結果を受けて、戸田調教師、当クラブ片山、及川で協議したところ、屈腱部の損傷が軽いとは言えない状況であること、また戦列復帰までにかかる治療期間を考えると、残念ではありますが、ここで現役続行を断念せざるを得ないということで意見がまとまりました。
 当クラブとしても、一戦ごとにレース内容が向上して初勝利が見えてきていた矢先のことだけに、現役続行の道も模索したのですが、屈腱炎という診断から3歳未勝利戦が組まれている期間内での復帰はメドを立てることはできず、また再発の可能性も否定できないことから、このような決断を下しました。
 戸田調教師は「力をつけてきており、精神的にも安定してきて、上昇の軌道に乗ってきたところでした。調教の走りっぷりなども日増しに良化していましたし、私どもとしましても、さらなる成長への手応えがありました。今後を楽しみにしていましたので、本当に残念でなりません。会員の方々、誠に申しわけありませんでした」とお詫びの言葉を述べています。
 なお、トリビュートは本日25日、中央競馬登録の抹消手続きを行いました。今後については、当面は患部の治療に専念することになりますが、その状況を把握したうえで、地方競馬売却の話がまとまりましたので北海道の牧場へ移動となりました。
 出資会員の皆様には、志半ばでこのような事態になってしまったことをお詫びするとともに、トリビュートへの温かいご声援をいただきましたことを、心より感謝いたします。本当にありがとうございました。なお、引退通知書はJRAの見舞金が確定する約1ヵ月後にお送りさせていただきます。

1)元々、アンジェラスを最後に退会する予定だったウインで、1頭では寂しいのと、ウインルーシッドの補償が結構出たので、使用する目的で出資した馬であること

2)未勝利のままのんびりしていても、このレベルの血統の牡馬を先に待つ運命は廃用であり、少なくないリスクを嫌うより、積極的に競馬に使っていった戸田調教師の判断には何の不満も持っていないこと

3)勿論この状況で引退を決定せず「経過を確認」されても、後が無く、困ること

 以上から、この引退を支持します。まともに行っても、未勝利脱出の可能性は2割あれば良いところだったでしょう。戸田調教師、厩舎の皆様、ありがとう御座いました。

 とにかく、積極的に競馬に出すという姿勢は好感が持てました。この先生にはいずれ、もっと素質のある馬でリベンジしたいです。

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