まあ、生産牧場にとって人件費ってのは結構大きな問題だろうからなあ、とか言ってみる。そういう問題じゃないけどね。
でも、わかりやすさ重視(求心力・集客力傾倒)でこういう見出しを付ける新聞のスタイルは分かりますけど、当然ながらヒシミラクルを生産したという偉業が汚れるわけで無し。てか、大塚牧場、記事からは伝わりませんけど「家族経営に毛が生えたくらいの牧場?」ってもんじゃありません。大名門です。ヒシミラクルだけの牧場じゃありません。グレード制以後限定でも、中央賞金1億突破馬を17頭も出しています。オサイチジョージやメイジヒカリ、ダイワジェームスなんかも生産馬。地方リーディングブリーダーの常連ですし、繁殖は多い時で100頭弱居るらしいし(今年の世代中央血統登録されているのは32頭)。
推測に過ぎませんが、ここ10年はヒシミラクル大物が出ていない状態(04年産中央勝利0、03産3頭が1勝、02産2頭が3勝・地方ではドリームゼファーがまずまずの活躍)。地方リーディングもかなり落としています。以前のレベルでの生産を継続していたら、かなり困窮していたであろうことは想像に難くない。そこへ、まさに「ミラクル」が起きたわけで、その状況下、人間心理としては一息つくのではなくよりリスクチャレンジする方向に行く気がする。
まあ、いずれにせよ名馬のふるさとがこういう形で報道されるのは残念ですね。ヒシミラクルは、個人的にはトップロードより成功すると思うので頑張って欲しい。まあ、種牡馬の成功は血統のポテンシャルと言うより環境と運なわけですが。繋用先が決まるまでかなりもめ、結局初年度の種付け頭数は22。トップロードはもう死んでしまっているので、ベッラレイアの存在を受けてヒシミラクルにも少しは流れるでしょうが(それよりステゴだろうけど)、来年にはアイポッパーも種付け開始する? でしょうし、楽観できる状況ではなし。初年度の活躍に懸かってる現状ですね。ただ、こういうことのあった種牡馬の子は爆発しそうな気がするのは私だけですか?
あと、新ひだか市が出来て分かりづらくなりましたが、旧馬産エリアで言うと三石に所属する牧場ですね(社台とその他な現代において、この区分けがナンセンスなことは認めます)。