中澤の主張と、赤と青の差。

浦和レッズ小野伸二選手は、日本代表キャンプ合流を遅らせ、レッズのファンフェスタ・他へ参加を決めた。川淵やジーコも容認の構え。それに対し、自らも所属クラブのファンイベント参加を熱望しながら代表を優先させたマリノス中澤が、小野の特別待遇を揶揄し、代表の結束の乱れを危惧した、と。

うん、中澤よ、お前の言うことは正しい。しかし、間違っている。まず小野と中澤では、今クラブにおける立ち位置が違う。中澤は、ファンイベントなぞ出ようが出まいが、マリノスの看板であり、ファンもそれを認めている。小野はレッズの「元看板」。帰ってきたアイドル。存在は中澤と比較にならないくらい大きいモノの、サポーターの中に於ける「定位置」では中澤ほど安定していない。だからこそ、サポーターは小野とのふれあいを今望むし、小野も望む。中澤はそれより代表が大事だったんでしょ。そうだよね。ワールドカップ、楽しみだもんね。キャリアの集大成だもんね。2002年の分もあるもんね。

でも、小野と浦和サポーターにとっては、ドイツW杯は「通過点」でしかないのよ。正直、どうでもいいの。浦和より大事なモノではないの(小野にとっては現状、W杯の方が上だろうが、それでも)。つまり、この待遇の差は、サポーターと選手の絆の差であり、更に言えばサポーターの種族の差なわけよ。あのすかした(アツイ人もいるけどね。全体の空気感が)マリサポの中には、「こんなトコで遊んでないで、代表で働けよ」という声が、きっと小野に対するレッズサポのそれより大きいはず。日産時代から、青のサポーター達はどこか醒めている。当時の読売に対するアンチテーゼ的な「俺たちそこまでカツカツしてないから」という「ポーズ」が取れていない。だから、勝っても勝っても盛り上がらないし、さらなる高みへ進むエネルギーが感じられない。昔のフランスに似ている。勝って、喜んで、その喜んでる自分をすぐ客観視して、頬を染めながらクールダウンするような。フランスは、自国W杯で「壊れた」けど、マリノスの冷却装置は強固だね。王者ではないけど、勝ち慣れている。でも負けてもさほど悔しくない。危うい空気だね。中澤も、そういう空気に充てられて、昔の「ガツガツ感」が減っているように思える。残念。

まあともかくね、自分とクラブの判断でサポーターより今は代表、と決めたわけだから。それと違う決断を下した選手に何か言う権利は、ね。カッコワルイよ。

あと、中澤は小野とのコミュニケーションが足りてないな。あの「太陽光線」を受け続けて、そんなこと言えるはず無し(「言ってはいけない」神的なオーラと「この顔に免じて許すわ」という愛くるしい幼児性が絶妙のバランスで溶けている。見てるだけで幸せ)。今度の合宿で一杯浴びなさい。で、少し熱を取り戻せ。その方が、海外出るならいいよ。今の青い空気まとってたら、絶対失敗するぜ。お前はプジョルになれ。

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