J3の始まりを見てきた。

 J1が始まった1993年。当時の黄金カードをTVで見ながら「遂に日本サッカーがプロに!」と興奮しました。

 J2が始まった1999年。日本のプロサッカーが一つ上のステップに進む瞬間を実感し、感動しました。

 そして今日。日本サッカーに出来た新たなリーグ、J3。今まで2回はTV観戦でしたが、今日は現地で見たかった。そんなわけで、行ってきましたよ相模原。




 場所はSC相模原のホーム、麻溝台。小田急相模大野駅からバスで一本。始発駅から終点まで乗っていくだけなので、楽ちんです。JFL時代はバスの本数に難を感じましたが、今日は行きだけながら、臨時便もでていました。良いね。相手はツェーゲン金沢。熱いサポーターが弾丸ツアーで応援に来てましたよ。


 スタジアムに翻る大きなフラッグ。テンション上がりますね。お、その下には…。


 関係者からお祝いの花が。スポンサー絡みに混ざって、カズや名波さんからもでてましたよ。名波と相模原の代表、望月さんは清商の先輩後輩で、代表でも(トルシェ時代に)競演してますよね。その名波さん、スタジアムに来てました。J3だから完全スルーかと思ったけど、やべっちでちょっと触れたりするかな?


 今日は入場先着で記念Tシャツを配っていました。モノ目当てではないのですが、こういう副産物があると嬉しいですね。


 麻溝台は陸上トラックのある競技場ですが、スタンドの角度が良く、ピッチを近く感じますし、非常に見やすいです。ちょっと柏に雰囲気似てるかな(個人的感想です)。

 今日はそこそこお客さん来ていましたが、近所の人がピクニック気分出来たという感じ。チャントも纏まった応援もほとんど無く、急激に駆け上がったクラブならではの不完全性も感じましたね。このまったりした空気も良いかなとは思いますが、Jと名の付くクラブになったからにはスタンドの空気も含め、チームを押し上げるようなものがあって欲しいかな、とも思いました。


 肝心の試合は0−4。前半はまだ踏みとどまってましたが、後半一気に瓦解。金沢は人数を掛けて守って、攻撃は少ない手数で相手の裏を狙うという意図がはっきり。切り替えも早く、非常にシュアなサッカーをしていました。一方の相模原は、中盤の個人技はなかなか見応えある物の、皆運動量に乏しく、チームとしての約束事もぼんやりしていて、単発の仕掛けばかり。ハーフタイムでも選手交代はなく、その後余剰気味の中盤ではなく頑張っていたFWの鈴木選手を替える謎の采配。すると金沢が綺麗な崩しから先制。これで更に浮き足立った相模原は交代も後手後手で瞬く間に4失点。その後、漸くチームが落ち着きましたが一矢報いることも出来ませんでした。

 右サイドバックの2番、天野選手は攻守に運動量多く、ただ走るだけではなく質も高くてクレバー。頭の良い加地wって感じがしました。中盤の底に構える三幸選手も広い視野とボールさばきの精度は目を見張るもの。天野選手共々、穴だらけの守備も頑張ってフォローしていました。彼ら居なかったら7点8点取られててもおかしくない。3失点後、切れたクソ外人に代わって出てきたアメリカ人ボランチの13番モービーもCBをハイレベルに努め、良い選手に思えました。25番の地頭薗選手も、この日の中盤では唯一、ボールを叩いた後スペースへ向けてダッシュする意識が高く、頑張っていました。あとは中盤の停滞に殺されましたが、相手の嫌がるプレーを続けられる28のFW鈴木淳選手。この5人がチームの軸になるべき選手かなー。

 最悪だったのが前述の外人、4番のウェズレイ。確かに強さはあるのですが、状況判断が最悪。競り方が悪いので空中戦でもほとんど勝てないし、無駄に前に出て競ってポジションを空けたり、余計なところで上がって戻りが遅かったり。平地での勝負はてんで駄目だし、足元のスキルが低すぎて完全にカモ。挙げ句、失点を重ねて切れたのかプレーを放棄。直後交代を告げられると不満全開の態度でダラダラ時間を使い、追い上げムードを完全に殺してのけました。

 開幕戦ですから、フィットしない選手や噛み合わない連携などはある程度許すべきではあるのですが、そういう次元じゃない酷さ。低劣の一言に尽きる。ここ数年、Jリーグで1選手にこれほど不快感を感じたことはありません。こんな選手を使っているようでは、チームの器が知れるというモノです。即刻クビにするか、それが無理なら試合からは干すべきでしょうね。実際、居なくなってから13番が入った後は1失点したものの、安定感はずっと増しましたし(相手が4点でお腹いっぱいになったというのはあるにせよ)、必要性を微塵も感じませんでした。こいつが5節終わったあたりでしれっとスタメン戻ってるようだったら、今年はJ3最下位もあるでしょうね。

 中盤の選手もそれぞれスキルはありますが、味方を活かすダッシュや運動量を見せられず、攻撃停滞の原因に。彼らも1人居ればいいかな、という感じ。今日鈴木選手が努めていた1トップにはもっとそれっぽい選手を入れて、彼をシャドーに。サイドの天野選手を活かすため、彼の守備負担を軽減する3バック(で彼を右ハーフに)、ボランチの三幸選手の展開力と視野を活かすため、こね回すテクニシャンを減らして走れるタイプの選手を前に増やす、などすれば大きく改善しそうです。まあ、年間数試合しかこのクラブを見ていない私では分からない良さも、だめ出しした選手達にはあるんでしょうけどね。少なくとも今日の印象はこんな感じでしたよ。

 関東リーグ時代から応援しているクラブなので、頑張って欲しいんですが、なかなか苦労しそうですね。まあでも、どうせ開幕戦負けるならこのくらいずたずたにされて欠点一杯浮き彫りになった方が、修正早くて良いんじゃないかと思います。次見に行く試合は良いところが一杯でると良いなー。

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