あとは無事に…!

 ハープスターチューリップ賞へ出走、1着でした。

8日の阪神競馬ではまずまずのスタートも、馬なりで後方を追走。直線で馬場の外目に持ち出すと、グングン加速して前を捉え、最後は抑える余裕を見せて優勝。「とにかく、無事に勝つことができてホッとしています。休み明けでしたが、道中からいつでも動けるという感じでしたから、とても安心して乗っていられました。このあたりは2歳時から変わってきたところですね。直線はまだフワフワしていましたが、それでもこの脚ですからさすがです。前回の負けは本当に申し訳なく思っていますが、もう取り返すことができませんし、絶対に結果を出さなくてはいけないと考えていました。いい結果を出せて良かったです。今日はありがとうございました」(川田騎手)「普通にさえ走ってくれれば結果はついてくると思っていましたし、今日はいい競馬ができてよかったです。ありがとうございました。馬体を絞るのに苦労した前回の休み明けと違って、今回は何も心配するところがなかったし、このまま変わらず順調に行ってくれればそれでいいでしょう。このあとは桜花賞に向けてしっかり調整していきます」(松田博師)惜敗の阪神JFから3ヶ月。注目を一身に集めた3歳初戦は期待以上の圧勝で、改めてその強さを知らしめた一戦となりました。最高の形で試走を終え、堂々と桜花賞へ向かいます。


 馬体重はプラマイゼロ。阪神JFの前と言い、しっかりレース仕様にしてくる馬ですね。冬毛の抜けた馬体は前走よりずっと良く見える一方、追い切り過程からも仕上がりは前走より軽めかなという感じ。

 レースは平均的なスタートから後ろに下げ、後方2番手。周りに馬がいなかったこともあり気持ちよく脚を溜めて、4角では前に取りつく理想的な流れ。直線はやや内へ切れながらも川田騎手もムチを使うところはなくするりと抜けて最後は流す感じでした。勝ち時計は1:34:3。自身の上がりは33.7。

 まあ正直、ここは負けてはいけないレース、という圧が凄く、勝ち負けにかかわらず次に反動が残る競馬にならないと良いな、と思っていましたが、結果とトライアル、両立する非常に良い競馬でした。新潟でも阪神でも勝負所で反応鈍かった馬が、今日はすっと差を詰めてきたのは大きな成長を感じられましたよね。勿論本番は強いメンバー、フルゲートと今日よりもずっと難しい競馬になるでしょうが、これで右回りでもしっかり外から伸びたことで、本番は自分の競馬をして、前にいたら仕方がないという所まで来られました。あとは無事に行くことが全て。サクラサク4月を楽しみに日々を過ごします。


 しかし実は、今日はチョイ負けする予感があって、レース前にはチューリップ賞を負けた桜花賞馬のエピソードをまとめてましたw 実際、過去20年でチューリップ賞桜花賞と連勝した馬はテイエムオーシャンブエナビスタの2頭しかいないんですよね。どちらも2歳チャンピオン。阪神JFを勝たずにこの連勝を達成した馬は21年前のベガ(チューリップ賞がOPだった最後の年)まで遡らなければいけません。一方でチョイ負け組からはアユサンアパパネダイワスカーレットなど多数の桜花賞馬が出ています。単純に桜花賞への臨戦過程としては、勝つ必要のないレースではあるんですよね。

 それとは別に、過去20年のチューリップ賞勝ち馬を見ると、その前に重賞を勝っていて、かつ馬券を外してない馬はテイエムとブエナの他にウオッカエアグルーヴレーヴディソールの3頭。故障したレーヴ以外は全て春のクラシック勝ち馬ですし、それを含めキャリアで複数のG1を制しています。逆に残りの15頭はここが初重賞か、これまでに馬券を外していた馬達でした。

 ハープが名牝たちの仲間入りするかどうかはまだ分かりませんが、その入り口に立つ資格を得た、とは言えるかも知れませんね。ただ今年は相手が本当に揃っている。ハープもしっかり上積みがないと再び屈することになるでしょう。先のことは考えず、まずは桜花賞のためによい仕上げをして欲しいなと思います。

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