セレクトセール3日目

 ラヴェリータが重賞連勝を飾り、ご機嫌のきりたです。この馬、有馬枠に切り替えて正解だった〜。

 非社台の馬の売れ無さ加減は凄いですな〜。3頭に1頭も売れていないのでは? マル市(市場取引馬)の優遇が無くなった今、日高の馬をセールで買うなら2歳、そうじゃなきゃ庭先って感じなんじゃないですかねえ? 自分が馬主でも、セレクトセールで社台馬以外を買う気が全くしませんし。

 中央競馬がダメなら、地方にでも、豪州のマジックミリオンのような高額レースをやりでもしない限り、この状況は拍車が掛かっても歯止めが利くことはないでしょうね(やったところで本質的な改善にはならないにせよ)。新しいバイヤーもチラホラ入ってきてはいるようですが、昨年のPatinackのような「ボーナス的」プラスアルファがないと、やっぱり「低迷」という印象、拭えません。

 主催者側とて、出来る限り主取りを減らすような努力はしているのでしょうが、やっぱりこうして、セール結果を見渡すと、その温度差というか(当然最低限守るべき・期待のラインというモノがあるのでしょうが)馬を作る側ののどかさ、みたいなものを感じてしまいます。苦しい、苦しいと言いつつ、一般社会の感覚で言うと、相変わらず殿様商売的ですよね…。良く言えば職人気質なのでしょうが、前時代的で、鈍重な思考を感じずにいられません。

 中小企業を経営してる・所属してる人は嫌と言うほど痛感しているでしょうが、今の日本の市場は良いモノを作らないと相手にもされませんし、良いモノを作っても何か際だった特徴がないと、埋没してしまいます。過去の実績なんてモノはすぐに役に立たなくなるし、ちょっとでもマイナスがあると、そこから大きな傷に発展して、すぐに致命傷になる。余程の卓抜したアイデア力がない限り、良い意味でのアマチュアイズムというか、フットワークの軽さと、柔軟性がないと勝ち残れない時代。「黙って良いモノを作る」なんて前時代的職人志向では、余程周囲の援助に恵まれない限り生きていけません。ハッピーネモファームの紹介とかを見ていると「こういう『まともな』馬産者もいるんだ/出てきたのか」と思いますが、あのレベルの意識が、一体どれだけの中小牧場にあるのか。みんな「頑張ってる」とは言うでしょうけど、みんなが同じように「頑張って」たら、それは、「何もしてない」と同義ですからね。

 やっぱり、個人的な感情の部分では、もっと中小牧場が潰れるべきだと思います。たとえそれが「従来の日本競馬にとって致命的な打撃」になるとしても、このまま歪んで地盤沈下していくよりはなあ、と。

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