先日のエントリで、厩舎の世代バランス、預託頭数に関して触れましたが、もう一つ大事なことが。
■大厩舎病/■厩舎選びのために持つべき「思想」(傍観罪で終身刑)
ご存じの通り、1馬主の入厩頭数には上限が存在します(現100頭、今後90頭になるという話)。そして、厩舎にも頭数の上限があるわけで。そうなると自ずから「この馬主に割ける枠は*頭」という、厩舎の「暗黙の了解」が発生してきて、それに対し、クラブも利害が一致=黙認で応じる、という流れはイメージしやすいですよね(あれ、そうでもない?)。
今まで、「このクラブでこの厩舎は成功してるから良いな」と思ったことはあっても「このクラブの馬が複数入ってるから、俺の馬は扱い厳しいな」と感じたことはありませんでした。全然あり得る話です。ちょっと現2歳出資馬に関して、調べてみました。現役馬の頭数は当馬を除く。厩舎名の後ろの数字は馬坊数)ついでに、既に出資している1歳馬についても。
- キャロットF現役馬2頭・現預託馬数57頭、内3歳上42頭
■ビンテージチャート(キャロットF・上原20)
- キャロットF現役馬0頭・現預託馬数48頭、内3歳上36頭
■レッドジール(東京TC・角居20)
- 東京TC現役馬2頭・現預託馬数57頭、内3歳上42頭
■レッドティアラ(東京TC・古賀慎20)
- 東京TC現役馬2頭・現預託馬数47頭、内3歳上35頭
■レッドシャガーラ(東京TC・藤岡健20)
- 東京TC現役馬0頭・現預託馬数46頭、内3歳上39頭
■ジョウノナイヤガラ07(東京TC・国枝24)
- 東京TC現役馬3頭・現預託馬数61頭、内3歳上42頭
==比較用(3歳上+2歳馬で表記)==
■藤沢厩舎24
- 東京TC現役馬3+3頭・サウス現役馬4+2頭・現預託馬数72頭、内3歳上65頭
■森厩舎24
- 東京TC現役馬0+0頭・サウス現役馬5+2頭・現預託馬数63頭、内3歳上58頭
■二ノ宮厩舎24
- 東京TC現役馬0+0頭・サウス現役馬6+2頭・現預託馬数69頭、内3歳上50頭
こんな感じです。3歳馬が故障などで引退している、というのは「ゲンが悪い」データなのですが、一方、こうした数字を見ると、厩舎の居場所は得やすくなるし、クラブに対し差し引きゼロになるようしっかり管理してくれる、という見方も。勿論、現役馬が順調で、かつ厩舎の回転が健康、クラブ馬の枠が複数有る厩舎、というのが理想でしょうが、なかなか難しそうな条件です。国枝厩舎はそれに近いとは思いますが。預託頭数過剰の特定厩舎にべったりなクラブは今、一番時代錯誤と言っていいでしょうね。あー、サウスと東京TC……まあ、東京はカズーに出資すること無いんで、別に良いけど。カズー・森・二ノ宮あたりは、今一番この変更の煽りがクラブに来そうな(手を出しづらい)厩舎。……すごいねサウス。
ちなみにキャロの現役馬は141頭。内3歳上は95頭。来年以降、より「同厩舎の同クラブ馬がライバル」という状況は加速することが想像されます。先日のエントリでも予告しましたが、キャロの厩舎発表後、出資候補馬と人気馬に関して、預託予定厩舎の状況を纏めてみたいと思います。
あ、あとはキャロやグリーンにとっては「90頭に減る分、良い馬が社台サンデーから回ってくる」という可能性はあるのではないかと思いますね。