ドラマ点と線

 久々にドラマをちゃんと見ました。最近のドラマはアイドルを売り出す目的が露骨で、幾らサブキャストが頑張ってもちゃっちさが先立っちゃうから真剣に見る気がせんのよねえ。

 これはメインのたけし、高橋克典も勿論良かったけど、柳葉俊郎や市原悦子が良い仕事してたな〜。特に柳葉俊郎は今、こういう役をやらせたらピカイチですよね。目に力がありすぎる。素敵。竹中直人との対峙とか良すぎる。小説は昔読んだことがあるけど、小物の使い方、映像の雰囲気など、良い感じでしたね〜。感じるのは、原作への強烈な敬意と畏怖。大河もこの半分でも気を遣ってくれたらなあw

 私は基本的にハッピーエンドが好きではありません。どこかご都合主義を感じさせるので。どこか金太郎飴のようで。僅かな救いだけがあるバッドエンドは美しい。シリアスは簡単に書けてもコメディは難しいように、心に残るバッドエンドを書くことは、感動的なハッピーエンドを書くのの数倍・数十倍難しい。ハッピーエンドというのは、結局、どこかで聞いた話の組み合わせ・組み替えです。しかしバッドエンドはオリジナルしか存在しない。「不幸は人の数だけある」ということ。だからこそ心を打つ。だからこそ難しい。世間で高い評価をされている作品でもハッピーエンドだと私は余り印象に残りません(だからジブリ作品は面白いけど記憶には残らない)。私の心に残る作品はみんな「心を打つバッドエンド」がある。「アンダーグラウンド」「雫」「タクティクスオウガ」……「点と線」はバッドエンドではないかも知れないけど、アン(ないしアンチ)ハッピーエンドの、良い話です。宇津井健の名演技も最後に素晴らしい画竜点睛をしていましたね。名脚本に名優。スタッフが敬意を持っている。悪い作品になるはずがない。

 連休や年末は基本的に仕事のスケジュールが圧迫されるので大嫌いなのですが、こういう作品をじっくり見ることが出来るのであれば悪いモノでもないです。勿論、家にいる時間あればですけどね。

点と線 (新潮文庫)

点と線 (新潮文庫)

 おお、このデザインテーマ、商品紹介がこんな風に出るのか。素敵〜。

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