2007シーズンJ予想

 そろそろ各チームのメンバー構成、新戦力のカラーもはっきり見えてきた。というわけで今年もJ1の戦力分析と順位予想。矢印は昨年比。あくまで私の主観なので、各チームのサポはあまり真面目に反応しないでくださいねw

(超長文につき興味ない人スルー推奨。あと自分のチームへのマイナスコメントは絶対許せない方も)

鹿島アントラーズ

攻撃B(↓)守備B(→)連携A(→)戦術A(↑)

名将アウトゥリに捨てられた格好の昨年後半は従来通りのつまらないサッカーだけではなく、いやらしさも影を失った。相手にとって嫌な選手深井を手放したことでより脅威は薄くなる。しかし新監督オリヴェイラはかなり楽しみだし(当然セレーゾあたりより遙かに名指揮官)、必殺のブラジルパイプで補強した新外人+マルキーニョスがフィットすれば昨年以上は確実。一年中健康であればベスト5は堅い。世代交代の進行度では磐田よりスムーズで、必ず優勝争いに絡んでくる。

問題は地元のサポート。鹿島という完全不利な土地でこのチームを支えていたのはジーコ時代からの強烈な地元意識。最近すっかり醒めた空気漂うスタジアムに火を付けるには、やはり日本人が頑張らねば。当然柳沢や本山では足りない。野沢、内田に期待だが、興梠(変換できないったら!)あたりも候補だし、岩政が代表に選ばれることも必要。

[予想順位:3位]

柏レイソル

攻撃C(↓)守備C(↑)連携B(→)戦術B(→)

J2を圧倒的な攻撃で勝ち上がってきたが、守備の杜撰さはどうにも。その守備に古賀を迎え、向上は間違いないが、ディエゴが抜けた攻撃を考えるとプラスマイナスではマイナス寄りと言わざるを得ない。

元々、私としてはJ2を守備で制してきたチームでなくてはエレベーターで戻るという感覚を持っているので、昇格3チームでは一番危険なチーム。監督を中心にまとまって、かつ効果的な補強が出来て、そこまで言って「残留が目標」の厳しい戦いとなるだろう。踏みとどまれば数年後川崎のようになる可能性は秘める。

[予想順位:17位]

ジェフユナイテッド市原千葉

攻撃B(↑)守備B(↓)連携A(↓)戦術C(↓)

今までもオフのたびに主力をごそっと引き抜かれていたが、今年は少し状況が違う。言うまでもなく、「オシム後」のジェフにとって、迎える始めてのフルシーズンだからだ。そんな中、掛け値なしの中心選手、阿部と坂本が抜けた穴は大きい。特に守備面の危機管理で大きなマイナス。ボランチの穴には下村というネームバリュー以上に使える選手を補強できたが、最終ラインまでケアしていた阿部の穴は計り知れない。

一方の攻撃は「J2最高の選手」新居を始め、良い補強をした。ブレイク寸前の水野、完成されてきた羽生、左の山岸ら、中盤の選手の魅力はJナンバーワン。新加入選手が溶け込めば、上位に食い込んでこられそうな気がする。

あとは、必ず選手のやりくりに苦しくなる中盤以降までに、アマル監督が成長出来るかどうか。名将のDNAが開花すれば、未来は明るい。毎年ながら一番予測の付かないチーム。だが、魅力あるサッカーに準じる選手に敬意を表したい。

[予想順位:7位]

大宮アルディージャ

攻撃C(→)守備C(↑)連携C(→)戦術C(→)

昨年は飛躍する格好のチャンスだったが、終わってみれば12位。点を取れず、守れずという内容は、メンバーを考えると少しがっかりした。同市のライバルの背は遠く霞み、降格ラインの足音が聞こえる今年。鍵を握るのは小林大と新外人エニウトンのライン。エニウトンが20点近く取って、残留できるという感じか。

ディフェンスは計算できそうなブラジル人レアンドロで安定するかも知れない。そうなれば戦いは楽になるだろうが。柏同様、今年を乗り切って2・3年後の中堅クラブ入りを目指したいが、J2に落ちれば主力が引き抜かれ、浮上できなくなる可能性も。とにかく破格の危機感で望むべき一年。サポーターは頑張るべし。開幕から5試合、強豪との戦いが続く。ここで2分3敗以下ならそのまま降格も。

[予想順位:16位]

浦和レッドダイヤモンズ

攻撃A(→)守備S(↑)連携A(→)戦術A(↑)

初優勝を遂げ、ギドが去った。新監督次第では大博打の一年になる可能性あったが、やってきたのは我々が知り、レッズを知るオジェック。可能な範囲では最高の選択。補強も手数は少ないながら現在考え得る最高の人材阿部を掴み、過密日程へ向けマルチポジションの選手を増やしたことで、盤石の気配が漂う。常勝へ挑戦の年。

言うまでもなく、ACLを主軸に置く今年、乱暴な言い方をすれば「Jは負けても良い」状況。ひとつには、報償がしょっぱいACLに本気で挑むには「お金はどうでも良い」というクラブである必要があり、日本で唯一その条件を満たすレッズにはチャンスが多いこと、そして天皇杯連覇で、リーグ戦に関係なく来年出られること。予選を突破した場合、リーグ戦は本当に捨てて掛かる必要が生じる。

それでも、J最高の選手層を誇るレッズの控え選手はJで上位を保つには十分なメンバーだし、ブレイクしそうな若手候補も多い。日本で初めて本気でターンオーバーを試せるチーム。確かにこれまでACLに出たチームは例外なくリーグで苦戦しているが、優勝する前からACLに備えたチーム作りをしてきたレッズは今までの統計に当てはめる意味がない。夏を3位以内で折り返せば、差しきる力は間違いなくある。その可能性は80%くらいか。ずば抜けた守備力と、圧倒的なホームアドバンテージは、実質J1では勝ち点10くらいの優位と言え、一度勝ってしまった浦和を止めるのは至難。目下唯一のチームの欠点と言えるフィジカルマネジメントの下手さ(怪我人のケアなどね)が付け入る隙だが。

替えの利かない選手、鈴木啓太さえ健康であり続ければ、崩壊は考えられない。あと鍵は酒井と平川の働き+永井の爆発。彼がベンチから出て10点取れば。

[予想順位:1位]

■FC東京

攻撃B(↑)守備A(↑)連携B(→)戦術D(↓)

今年一番面白い補強をしたのは間違いなくこのチーム。FWのワンチョペはまだまだ脂の乗った、掛け値なしの超一流だし、福西の存在が落ち着きとは無縁のチームカラーを激変させる可能性は秘める。若手も伸び盛りだし、石川も戻ってくる。本当なら優勝候補と言いたいチームなのだが。

誰が何と言おうが原は「無い」。監督のとしての才能が限りなく乏しいことは、既に立証済みで、以前FCで成功していたのも「運」でしかない。この男、カリスマと言うべきかとにかく、周りに上昇気流が吹いている。ミスター空元気は追い風でもある。今年もそれに違わない強運のチーム状況。昨年より悪くなることは考えられない(そもそも昨年の低迷こそが、原の撒いた種なのだが、誰もそこを責めずに歓迎している。不思議な男だ)。だが、年間通じて戦う中で必ずほころびは起きてくるだろうし、エゴの強烈なモノ同士、福西と合うのかどうか。目先は良い。本気で来年以降優勝を狙うなら、フロントは現実を見て、原を即刻切り、平均レベル以上の監督を据えるべき。頂点を狙うのに欠けているモノはそれだけなのだが。

それでも今年は優勝争いに一度は絡む。

[予想順位:4位]

川崎フロンターレ

攻撃A(→)守備C(→)連携A(→)戦術B(→)

昨年は最高の年だった。アジアの挑戦権も(多少タナボタだが)手にした。それだけに今年は難しい。アジアはおろか、Jを2年連続で闘い抜く選手層もないのが実情。そしてアジアを本気で狙いに行く資本力もない。浦和とは大きく状況が違う。

それでも爆発力という意味ではレッズを大きく上回るチームだけに、序盤で結果を出せば一気に乗っていける、良い意味での「若さ」がある。GKに川島、中盤に河村を迎えた補強も満点。贅沢を言えば、国際舞台経験の豊富なベテランを1人、真ん中より後ろに入れたかった。

あとは期待の新戦力フランシスマールが早速怪我をしてしまった状況。サイドはこのチームの欠点らしい欠点。ここがフォローできないと、ただでも平均レベルの守備が火の車になる可能性はあり、川島への負担は相当大きくなる。アジアを獲りに行って、得るモノ無く消耗し、Jでも苦労すると言う展開にはなって欲しくないが。

[予想順位:6位]

横浜FC

攻撃C(↑)守備B(→)連携A(→)戦術B(→)

他の昇格組が馴染みの顔だけに、ベテランの目立つこのチームを降格候補にする向きは多いだろうが、私はそうは思わない。その根拠は堅守でJ2を制してきたチームだからだ。

と、言うだけでは分かりづらいので根拠となる数字を出す。03年の広島(35失点)、04年の川崎・大宮(38失点)、05年の京都(40失点)と比べても、混戦かつ攻撃偏重チームの多かった昨年のJ2での32失点は特筆すべき失点の少なさ。02年の大分(33失点)以来、J2から上がってくるチームでは、最強の守備力を持つチームと言えるだろう。守備を基盤にJ1を闘えば凌げることは大分が実証済み(昇格初年度も37失点で、J1でも5位)。昇格した時、大分が今のようなチームになると誰が思っただろう。その大分以上の守備+経験がこのチームにはある。

若手も面白い。GKの菅野は好選手だし、昨年まで攻撃面でも大きな貢献を要求されていた山口が、奥の加入によって解放され、大いに後ろを助けるだろう。そして久保。新天地で彼が爆発すれば、昨年の甲府以上の驚きをもたらすチームになるに違いない。若手の玉乃もブレイクしそうな選手。核弾頭のアウグストが移籍したのは残念だが、新外人がきっちり働けば中位安泰だろう。

[予想順位:12位]

■横浜Fマリノス

攻撃B(→)守備A(→)連携C(↓)戦術D(↓)

連覇後、それもチームの精神的主柱、ユ・サンチョルが抜けた時に、特別その点をケアする動きを見せなかった時点からある程度今の状況は予測は出来た。代々、メンタル的に脆いチームカラーで、繊細で才能ある日本人と、骨太で打たれ強い外人が融合した時には優勝を争うが、そうでない時はとことん安定しない。

今年、連覇を支えたもう一人の主柱、ドゥトラが抜けた。敵としてみていて、この選手の存在感は全J1チームサポーターが嫌と言うほど実感して来ただけに、我々としては安心、マリノスとしては危機だ。マルケスは日本向きの頼れるベテランFWだがリーダータイプではなく、本来柱となるべき松田や中澤も性格的に微妙。山瀬の中で何かブレイクスルーが起きれば、とんでもない素材だけに全ての不安を解消する可能性を秘めるが、彼自身もまずは健康を保つことが目標になる。新人では乾が注目大だが、それ以上に小宮山に期待。ドゥトラのポジションを引き継ぐ選手だ。

鈴木はそこそこ働くだろうが、「安っぽさ」が売りの騙し屋だけにチームイメージなど含めトータルで見るともたらすモノはマイナスの方が大きいだろう。柏ですっかり人望を失った早野監督が栄光の地でどれだけ頑張るか。個人的には昨年のまま監督を変えなければ、清水の路線もあったのではないかと思うのだが…マリノスの最大の敵はフロントの腰の定まらなさだろう。

[予想順位:11位]

アルビレックス新潟

攻撃B(↑)守備B(↑)連携B(→)戦術C(→)

反町時代の魅力は感じなくなってしまった。地元の熱い応援に支えられて、新しいチームカラーを早い内に確立したい。

今年に関しては、降格はあり得ないと思う。それは、守備の強化が顕著だから。永田が残り、千代反田が加入したことで、平均以上の守備ユニットが組める。控えには海本もいる。加えて坂本の存在は大きい。ジェフの先進的主柱だったこの選手が、核のない新潟に新たなモノをもたらす。

そして深井。敵として鹿島と戦った時に、一番怖かった選手はこの男。矢野、エジミウソンに深井、坂本が絡んでいく右の攻撃はかなり楽しみ。鈴木の左も勿論楽しみ。非常にバランスが取れている。

上位が怪我などで崩れれば、もっと上の順位へ行ってもおかしくない。勿論新潟自身が故障で低迷する可能性もあるが。

[予想順位:10位]

ヴァンフォーレ甲府

攻撃D(↓)守備D(↓)連携B(→)戦術B(→)

大木監督の采配が問われる一年。正直に見て、今年はダントツの降格候補。バレーを抜かれたことはダメージ大きく、それ以上に倉貫を抜かれた損失は大きい。J2時代からチームを獅子奮迅の働きで支えてきた彼の穴は容易に埋まらない。ビジュが抜けた守備の穴も大きい。普通ならJ1を戦える状態ではない。

だが、そもそもJ2を勝ち上がる力があるとは思えなかったこのチームを上げ、昨年残留させた事実もまた確かなこと。必要とされるのはミラクルだが、それが起こらないとも言いきれないモノを秘める。頑張って欲しい。この規模のチームがJ1に居続けられると言うことは、日本サッカーの長期ビジョンの上で大変大きなことなのだ。

[予想順位:18位]

清水エスパルス

攻撃A(↑)守備B(→)連携A(→)戦術B(→)

若さ溢れる爆発型のチームながら、戦い方には粘っこさもある、奇跡のようなチームをケンタさんが作り上げた。敵ながら眩しい。藤本と兵藤は本当に素晴らしい。今、Jで一番「お金を出してみる価値のある」チーム。

機動力とセンスに溢れる中盤にはガンバのタクトマスター、フェルナンジーニョを迎えた。この男、ガンバのサッカーよりずっと清水に馴染み、力を発揮するだろう。加えてチョ・ジェジンにおんぶでだっこに成りかねない前線に西澤を加えた。地元で奮起する今年は近年最高の働きをする可能性がある。レッズに次ぐ2位の守備力も、健在。ベテランDFが抜けた穴も伸び盛りの青山を軸に難なく埋まるだろう。レッズが怪我人に苦しみ、他の優勝候補がプラスアルファに恵まれなかった時、優勝に最も近いチームと言える。アレシャンドレを外してDFに頼れる外人を途中で補強すれば独走も。

逆に言うと、清水が途中で止まったら今年はレッズ独走の可能性もあり。リーグの盛り上がりのためにも、中盤までは首位で突っ走って欲しいし、それは問題なくできると期待する。戸田が怪我してしまったが、市川が健康なら問題なく、なんとかなるだろう。

[予想順位:2位]

ジュビロ磐田

攻撃C(↓)守備B(→)連携B(→)戦術B(→)

J史上最強チームも再建の道途上。今年は思い切ったメスを入れ、栄光時代を知る選手を次々放出、若手と心中する覚悟を決めた。個人的には、判断が2年遅かった気がする。

チームのセンターラインがしっかりしているので、大崩はしないだろうが、爆発力という面では今年は相当苦しい。前田は年間通じて健康でいることが稀であり、カレンは頭打ちの現状。両サイドが充実しているだけに頼れるFWさえ居れば今年のチーム状況でもベスト5を狙えると思うのだが、現状見あたらない。

完全に失敗に終わった前監督時代の負債を半年出払い終えたアジウソンの手腕は見事。今年はともかく、来年はまた優勝争いをしてきそうな気配。

[予想順位:9位]

名古屋グランパスエイト

攻撃B(→)守備C(↓)連携C(→)戦術B(→)

昨年は存外の出来。もっとも、本来の投資額や選手層を考えると、最低5位以内に入ってこなければいけないチームなのだが。フロントの継続性の無さが致命的な足かせとなっており、自滅を繰り返す近年だっただけに、この路線で進めば上位に定着できる気配を感じた。

その矢先に、理解に苦しむ移籍2件。守備の要の古賀を放出し、未来の正GK川島を手放した。これで名古屋の安定感は一遍に目減りした。ヨンセンは素晴らしいし、玉田も昨年以上に仕事するだろう。そして本田や中村も仕事をするだろう。ただその上で、守備力の低下が原因で、昨年以上の成績は残せず、前半の動向でフロントがまた取り乱し、といういつものパターンを予測。サポーターは大変だ。

[予想順位:13位]

ガンバ大阪

攻撃A(→)守備C(→)連携A(→)戦術B(→)

今年はレッズとフロンターレがアジアに挑戦することで、ガンバにとってはリーグを制する大チャンスに見える。だが、私としては今年のガンバはあんまり期待できない。

FWにバレーを補強して、一見素晴らしい戦力に見えるが、播戸・マグノと共存させれば中盤より後ろがスカスカになるし、誰かを下げては意味がない。実質、余剰戦力になる可能性が大。

中盤は、昨年遠藤が居ない後半で、彼にいかにおんぶでだっこかを思い知らせた。二川は好選手だが、あくまで遠藤が居てこそ。家長や加地も同様だ。それだけに、遠藤は意地でも欠場しない覚悟で臨むだろうが、それによって、周りの選手が伸びないという状況も容易に想像される。フェルナンジーニョが居なくなったことでパンチ力も大きく低下した。

そして守備。はっきり言って「穴」だったツネの放出はプラスだが、シジクレイも昨年終盤に一気に衰えを感じさせたし、山口もまだ中心になるには物足りない。両サイドは守備の事なんて何も考えていない。冷静に見て、守備力はリーグでもワースト5に入る。

今のガンバの状況はレアルマドリーに似ている。守備を捨てて超攻撃的に行って勝てるほど甘くない。毎試合4点くらい取らなければ優勝はない。果たしてどうか。

[予想順位:8位]

ヴィッセル神戸

攻撃B(↑)守備C(→)連携C(→)戦術C(→)

昨年、J2で断然の戦力を揃えていながら、流れに乗り切れないまま柏と横浜に後れを取り、それをギリギリ取り返したという戦い振り。正直、不満が残る内容。

大久保を加え、一見派手になった戦力だが、根本的なチーム構成の問題は解消していない。アツへの依存度は異常で、彼を潰せばチーム崩壊するというわかりやすい状況がマズイ。

資本に優れたチームだけに、前半の戦いを見て、修正を掛けることは容易で、それによって降格は免れるだろうが、先々へ繋げるためにはほとんどゼロからチームを作り直す覚悟が必要。近藤、パクの両サイドがどれだけアツを助けられるかにに懸かる。神戸という土地は、横浜と似ていて、開放的な気風が熱くなりづらい市民性を構築しており、チームに熱が移っていかない

[予想順位:15位]

サンフレッチェ広島

攻撃C(→)守備C(→)連携B(↑)戦術B(↑)

昨年は後半良く巻き返して中位に付けた。ペトロヴィッチ監督(オシムのあとでシュツルムの監督をやっていた人)の手腕はホンモノ。

ただ、駒不足は如何ともしがたく。ウェズレイと佐藤の2トップ、駒野、下田を除くと、J1レベルでは少々物足りない面々。森崎兄弟も期待ほどの伸びを見せていない。

降格はしないだろうけど、中位を窺うには少し運と新戦力も必要、という感じ。その辺も含め、監督の手腕には大いに注目したい。成熟度を増して、来年は飛躍の年にしたい。

[予想順位:14位]

大分トリニータ

攻撃C(→)守備C(→)連携A(→)戦術S(→)

J1下位クラブの戦力と、日本の枠には収まらない卓越した名将シャムスカ。大分はアンバランスなチーム。

シャムスカという監督は本当にスゴイ。選手が皆実力以上の働きをしている。特に一長一短あるタイプ(高松や根本など)をやりくりするのが特別上手い。希望の星、梅崎が抜けたのは残念だが、マグノ・アウベスが抜けたチームを中位に保たせただけに心配なかろう。逆に、メンバーの成熟、戦術の浸透が進んだ今年は、オシムと千葉のような関係を他のクラブに向けて誇示するのではないかと見る。守備をベースにした安定感があるだけに、大崩れも考えづらい。

あと、横浜から来たアウグスト。彼はまだ荒削りだし、無駄なプレーが多いが、集中してる時の動きは優にジュニーニョクラス。名将を得て信頼関係を築けばとんでもないプレーヤーに化ける可能性を秘める。要注目だ。

[予想順位:5位]

■最後に、ざっくりJ2も。優勝は京都、2位はセレッソ、恐らく順当に行けばそうなる。京都の選手層はJ2ではずば抜けている。森岡や徳重を加え、昨年以上のチームになった。目指すは今年のJ2優勝ではなく、来年のJ1で存在感を示すことだろう。セレッソも主力を数名欠いたとは言え、本来J1で中位以上に安定して存在できるチーム。古橋が残ったことは大きい。都並監督もチームの雰囲気に合うのではないか。

その2チームに割って入るとしたら、ヴェルディコンサドーレか。ヴェルディは京都同様、選手レベルではずば抜けている。酷い監督がネックだが、それでもぶっちぎる可能性は秘める。ベテラン補強が注目されるが、ディエゴとフッキを連れてきたことで今年は安定するだろう。コンサドーレは大宮から三浦監督を連れてきたことで、長年の懸念である守備の弱点を補い(この人はそれなりの選手で守備をやりくりするのが本当に上手い)、飛躍の年になる可能性を感じる。

個人的な大注目は愛媛。大きな選手入れ替えで、暫く苦労するかも知れないが、タレントレベルでは京都、ヴェルディに匹敵する。前半で上位2チームから勝ち点15差以内なら、後半で一気に盛り返す可能性はある。ベガルタモンテディオは方向性が定まらず、本気で上に行きたい意志を感じられない。アビスパは中村の残留が大きな収穫だが、千代反田が抜けて守備が落ちる分、今年は辛いか。湘南はジャーンが入ったことで守備面が劇的に向上すれば台風の目になるかも知れないが、前線にもうワンパンチ足りない。鳥栖は新居の穴が大きく、水戸もその鳥栖アンデルソンを取られたのが痛い。ザスパヴォルティスはまだ時間が掛かる。


そんなところです。読んでくれた人ありがとう。アナタの予想はどんなですか?

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