2006-07season Premiership編

リーガに続いての注目リーグはプレミア。実質チェルシーの1強リーグだが、マンUアーセナルの迷走により2番手グループがどっと混戦になって面白くなった。ちなみにこのリーグの私の贔屓チームはアーセナル(イアンライトの頃からのファンだかんね)ですが、今年はトッテナムが魅力的すぎて悩んでます。このライバル両方を応援するということは日本で言う巨人阪神ファンのようなモノ。つまり人でなしです。悩む〜。

今年も派手な補強をしたチェルシー。正直バラックの必要性は疑問を禁じ得ないが(ランパードの控えか?)、FWの核としてのチェフチェンコは大きい。スタメンを確保できないことによるモチベーションの低下も、CLとの並行戦を考えれば問題ない。

弱点と言えば左サイド。デルオルノの放出でまともな選手が居ない状況。移籍期限までにアシュリーを獲得できれば全く問題ないが、獲得できなかった場合、過密日程も手伝い、相当な守備の負担を強いられる。それにより層が厚いとは言えないDFラインが崩壊したら、一気にプレミアは混沌とする。

それでもトータルバランスは2枚は抜けた存在。バルサ同様、リーグ制覇を達成できなかったら「事故」と言っていいだろう。狙うはCLとのダブル。

対抗とすべきは本来「2強」だろうが、今年はリバプールの充実が両チームを上回りそうな気配。ベラミーの加入、ゴンサレスにビザが降りた(プレミアは厳しいね)ことで一気にチーム力・層が増した。ベラミーと同じく新加入のペナントは使い勝手の良い選手で、試合運びに応じた選手起用が可能な、ベニテス好み。きっと多く使われるだろう。全ポジションを見渡した穴の無さはチェルシー以上。上が取りこぼせば必ずつけ込めよう。久々の優勝が夢ではない。その為にもジェラードが最高のシーズンを送ることが必須。

アーセナルはチームに貢献する意志のある選手と「只居る」選手が雑居している点が弱み。いっそ出たい人間は全て出して、若手主体のチームを作った方がベンゲルの手腕は活きるだろうに。それでも悲願のCL制覇を狙うにはアンリの居るうちにもう一度頂点に辿り着く必要がある。ベルカンプの引退によりいよいよ正念場のファンペルシー。故障がちなキャンベルを諦めセンデロスに託す守備ライン。そしてチームの新心臓ロシツキー。爆発力はチェルシーを凌ぐほどで、欧州トップレベル。早めに波に乗って、チーム一丸となって突き進んで欲しい。

マンチェスターはどうも魅力のないチームになってしまった。要所のタレントは流石のきらびやかさだが、土台がとにかく不安定。どうみてもファーガソンの長期政権による代謝の悪さが限界に来ているように思える。ただ、懸念の中盤にキャリックを補強できたのは朗報。スコールズファーディナンド・ギッグスなどピークを過ぎた選手に頼らざるを得ない現状、上位3チームと互すには健康に過ごすことが最低条件。もし故障あれば一気の凋落もあり得る。正念場のシーズン。逆に、次世代へ切り替えるチャンスでもあるが…多分無理だろう。勝負はファーガソン退陣後だ。

若手の生え抜き中心に魅力的なチームを作り上げているトッテナムキャリックの穴には逸材ゾコラを得てむしろ機動力の面でパワーアップ。そしてややインパクトに欠けたFWに大物ベルバトフを得て、優勝争いに加わる資格を得たと言える。GKが穴と言えるが、若さ溢れる守備陣共々伸び代を前向きに捉えたい。上位4チームの壁は厚いが、揃って良いシーズンを過ごすとも思えず、その時はCL出場は確保するだろうし、早めに勢いに乗ればもっと大仕事もなしえる。今プレミアで間違いなく一番面白いチーム。これからプレミアを見ようという方には、是非オススメしたい。今からツバ付けておけば3年後自慢できます。右のアスー・エコットにも注目。カメルーンの新星。2010年へ向け要チェックですぞ。

この5チームからは大きく溝が空いているが、UEFA争いもまた面白い。オーウェンの故障とシアラー引退がなければもっと上に行けたニューカッスルエムレ・ダフらの新戦力がフィットすれば一歩抜け出す。地味だが大物食いのボルトン、若手とベテランのバランス良いミドルスブラ、新戦力充実で昨年以上にやれそうなウエストハム、こちらも地味だが平均的に選手の揃っているエバートン、ジェファーズ・マッカーシーの新加入トップが暴れればかなり面白いブラックバーン。上位のチームにとっては、この辺のチーム相手に如何にアウェイで勝ち点を稼げるか、ホームで取りこぼさないか。その辺でじわじわ差が付いていくだろう。

とにかくサッカーリーグはどれだけ「消化試合」が少ないかで面白さが変わる。その意味で、1位リーガ、2位プレミアという2リーグは圏外のチームが少なく、毎節楽しい。CL常連同士の試合しか民放では見られないのは残念。ダイヤモンドサッカーのような番組が今こそ必要なんだけど。日本放送の良心、テレ東頑張れ。

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