これからが勝負だよオカちゃん。

横浜M、岡田監督辞任の報。

成績を考えれば何の驚きもない。むしろ、昨年来見せている無策振り・求心力の欠如は完全にメンタルバランスを失った人間のそれであり、ここまで良く引っ張ったと言うべきかも。ここはあえて「良かったね。おめでとう」と言いたい。
岡田さんと言い、山本さんと言い、コーチとしての手腕、人的魅力は素晴らしいと評価している(岡田は目が暗すぎるので、最終的に人に信用されない=しないタイプだが)。だが監督というのは良い時は選手、悪い時は自分のせいになる割に合わない仕事。そこをふんぞり返り、傲岸に受け流し、「俺が」というスタンスを貫けるタイプと、何を言われてものれんに腕押しのそよ風タイプ、その2種類の人種しか耐えきれないメンタルワークだ。

内外ともにそうであれと言うのではない、内面は脆くとも、そういうポーズをとり続けることが出来るかということだ。ジョゼ・モウリーニョなど好例だろう。

日本人の監督は特にこの「ポーズ」の部分が未熟すぎる。ストレートに失望や喜びを出し過ぎる。コーチならばそれで良いが、監督が選手とメンタルを共有してしまうのはいかにもまずい。

残る優秀な日本人指導者。西野さんは五輪での経験を教訓に一枚仮面を纏う術を身につけた(彼と山本さんを比較するのはフェアではない。山本さんは頭のいかれたフランス人の介護役でもあったのだし)。反町・長谷川両ホープは独自の経験でもって高みへ望もうとしている(二人とも挫折経験不足なのがまだ不安。でも若いしな)。

岡田はこのあとどうするのだろう? フランスの貴重な経験を札幌の地で食い散らかし、横浜というぬるま湯で麻痺させていないか。このまま終わっては本当に「無駄」になってしまう。それは日本のサッカー界の重大な損失だ。彼には日本サッカーにその経験を還元する義務がある。本人・球団とも相互に得るモノのない時期に来ていた横浜を脱出できたのは僥倖と言える。チャンスだ。

すぐにでは無理でも、代表コーチになって欲しいと願う。監督の器ではない。でもコーチとしては超一流のポテンシャルだ。そしてその能力はクラブで飼い殺すべきではない。もしくは代表の強化委員でも良い。ドイツ杯の時に触れたが、岡田の分析力、そしてそれを言葉に落とし込むセンスは日本人離れしている。活用すべきだ。山本さんも。是非。

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