ネット時代の現象だねえ。

 数年前までなら、お役人が自分の投げた発表の反応を気にするなんてあり得ませんでしたが。ネットで素人・アマチュアが有責無責にオブジェクションを行うことで、否が応でもお上に(近しい人に)届くわけで。マスコミがネットに媚びている時代とも言えますね。インターネットは本当に暴力的だからなあ。私も気をつけます。歯に衣は着せないけど。責任を持つという意味でね。

■JRA賞最優秀短距離馬見直しへニッカン

 2006年度JRA賞授賞式が22日、都内のホテルで行われ、JRAが同賞の一部見直しを検討することが明らかになった。最優秀短距離馬と最優秀父内国産馬の2部門が対象になる。
 JRA賞を管轄するJRA広報部が、同賞の一部見直しに着手する。対象となるのは最優秀短距離馬と、最優秀父内国産馬
 06年度ダイワメジャーが受賞した最優秀短距離馬については、賛否両論があった。マイルCSを勝ってはいるが、1200メートル戦には1度も出走していない。それどころか2000メートルの天皇賞(秋)を制し、有馬記念も3着と、およそ短距離馬のイメージには遠い。有効投票289票のうち200票を集めたが、最優秀4歳以上牡馬にディープインパクトがいたため、やむなく短距離部門に投票した有権者が多かった。
 そこで選考委員会からは(1)ネーミングの変更と(2)マイルとスプリントの2部門に分ける案が出され、それを受けてJRAが検討に入ることになった。「短距離馬」では1400メートル以下の印象が強くて今回のような例にはそぐわず、マイラーにも違和感のないネーミングが求められる。また昔よりもスプリンターとマイラーのすみ分けが進んだ現在、最優秀マイラー部門の新設も有力となる。
 父内国産馬については、SS三世(サンデーサイレンスの孫)の活躍でマル父全体のレベルが上がり、賞自体の存続意義が薄れたため廃止も含めて検討される。

 父内に関しては今が旬の話題ですけど、短距離馬に関してはもう風化しつつある議論し尽くされた古い話題でしょ。今更JRAが反応するのは、ネット世論という実態のないムーヴメントに怯えたからだろう、というわけで、冒頭につながるわけです。オッサンにとっては、電卓が抗議してるようなモンだろうからなあ。私はといえば、ネットからはもう離れられないところまで依存しつつも、感覚的にはまだオッサン達の方が健全だと思ってしまうのですよ。

 ネットで意見を言えば、反映される可能性のある良い時代だけど、これは一歩間違うと「陰口をたたいてれば相手が見つけて対応してくれる」という酷く幼稚な思考にも繋がることです。良く匿名BBSとかでその手の勘違いを見かけますけど。あくまで1000の匿名記事が重みを持つのは1の実名記事也、直接抗議なりがあってのことであって。ブログというモノの位置づけはその両者の間で微妙なところですよねえ。匿名空間より遙かに責任は伴うけど、陰口には違いなかったり。ブログに書きたいこと書いて満足しないで、伝えるべき相手にしっかり伝える労力を惜しむまい、と改めて意識したりします次第。

当ブログの一口馬主関連記事の一部はキャロットクラブさまより許可をいただき転載しております。記事の再引用、転載はご遠慮願います。