サッカラ。

■サッカラで最大の墳墓を発掘=エジプト

 王家の谷の新発見(KV64)を心待ちにしている私ですが、エジプトにはまだごまんと遺跡が埋もれているだろうんで、金と労力さえさければぼっこぼっこ出てくる。ああ、わくわくしますね。セラペウムのような大大発見がザヒ・ハワス氏の元気なうち(今年で定年なのですが、影響力がゼロになるわけではないだろう)に出てきて、また私も見に行けると良いなあ。というか、セラペウム見たいなあ(行ってないんですよ。サッカラには行きましたが、見られたのは階段ピラミッドだけです)。

 ちなみにサッカラはカイロのほど近く。googleで見ると。

 こんな感じ。写真モードでアップにすると。

 これが階段ピラミッドの複合施設。googleマップで旅行してると、あっという間に2・3時間すぎてます。危ない、危ない。

 あと。

■ネフェルティティ像、エジプトがドイツに返還要求へ

 個人的にザヒ長官の最も賞賛すべき功績は、エジプトの発掘ロマンをTVショウの形で積極的に全世界発信されるよう働きかけ、それによって潤沢な資金提供という武器だけでなく、視聴者のシンパシーというもう一つの武器を得たこと、それにより、今まで延々黙殺され続けていた「エジプトからの発掘品強奪」に対しての返還要求に正当性を与えつつあることじゃないかと感じています。

 門外漢故、素人レベルの感覚論に過ぎないのですが、METやフランスが「二級品」とはいえ返還に応じたことは画期的だと。まあでも、ネフェルティティ像や大英のロゼッタ、エジプトじゃないけど同じく大英のパルテノンマーブルのような「超一級品」は、博物館の目玉だけに、99.9%戻ることはないだろう。実際問題、カイロの考古学博物館は素晴らしい空間だったけど、ごく一部の目玉商品以外は野ざらしに毛が生えたような状態で保管されていて、とても(展示品にとって)良い環境とは思えなかった(見る側にとっては、何の仕切りもない状態で最高なんだけど)。難しいですなー。

 道義的な部分で行けば、「明らかに騙して持ち出した」ものは盗品なのだろうけど、エジプト国内で放置されていた部分に海外の手が入って初めて日の目を見た貴重な資産も多いわけで。個人的には(またもや素人見解ですが)、ネフェルティティやパルテノンマーブルは「本来返すべき」、ロゼッタは「返さなくても良い」と思いますな。後は資本や政治力の駆け引き+世論を味方に付けてどう手綱を有利に握るか。ネフェルティティに関しては、ドイツがエジプトに対して毎年「レンタル料」を払う、とかが落としどころなのかな。
 

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