Judge of J-League division1 2006(2)

■横浜Fマリノス

元々、圧倒的な戦力を誇っていたわけではないこのチーム。昨年はアジアの戦いもあり、「順当」な順位だったと言える。

今年は、マルケスの加入大きく、久保の復帰以上に、前線で大きなポイントが出来た。こういう時の横浜は強い。中盤の吉田も出戻り、奥がスペースを与えられて決定的な仕事を数多くこなしそう。個人的には、岡田監督には人を育てる能力はあってもチームを牽引する戦術はないと思っている。が、選手の信頼は厚く、通年で安定した戦いを見せそうだ。個人的には、中澤よりずっと評価している松田がキャリア最高の一年を過ごす予感。そしてW杯後、代表復帰。

以前のこのチームが、ユ・サンチョルが支えになっていたように今はドゥトラが支え。ベテランの域に入ってきたこの鉄人が故障しないことが大前提。彼が居なければ二桁順位もあり得る。

[攻撃] A+ [守備] AA [成熟度] AA [予想順位] 3位

ヴァンフォーレ甲府

まさか昇格するとは思わなかった。サッカーは、バスケットボールなどと違い、力の差があるからと行って強い方が勝つとは言えない。メンタル面などで、結果は簡単に覆る。

その「拾いもの」の昇格を得て、地元のバックアップも受け、モチベーションはかなり高い。物理的なタレント不足は如何ともしがたいが、早い段階で1つ勝っておけば、どんどん気分良く戦っていける。

林・ビジュが安定感を示せば、倉貫とバレーはJ1でも通用する選手だけに、降格を免れる可能性もある。ポジティブな気持ちをどこまで保っていけるかが鍵。

[攻撃] D+ [守備] D+ [成熟度] A [予想順位] 16位

アルビレックス新潟

サポーターも、そうでない人も認めるところなのは、このチームのJ1昇格〜昨年の残留のエネルギーは監督・反町が生み出していたものだということ。その点、セレーゾや原のような人間とは違う。

熱い熱いサポーターの後押しは、中身が伴わないうちは負担になることが多い。逆に、負けが込んでも同じように応援する優しさが牙を抜くこともある。浦和がそれを立証してきた。新潟にとって、試練の年。今年、降格を免れれば自信が芽生え、来年以降「本当の」J1チームとして前へ進み出すことが出来る。

まあ、今年は昇格組が弱いので、新潟にとっては厳しさはさほどではない。経験でしのげるレベルだ。

[攻撃] C [守備] C [成熟度] A+ [予想順位] 14位

清水エスパルス

昨年は、ルーキーの監督とフレッシュな選手で、がむしゃらに戦った年。

本来、タレントのレベルはJ1でも中位以上。何かしらのプラス要素があれば優勝に絡む力はある。上位の壁は厚いが、一つでも上の順位を目指したい。

引退した沢登、サイドの爆発力をもたらしていたチェ・テウク、出番は少なかったとは言えポテンシャルは一番の北島。彼らの穴を感じさせないくらいの新戦力の台頭が望まれる。10番を背負う藤本には当然期待したいが、杉山や兵藤などももう一皮剥けて欲しい。
[攻撃] B+ [守備] B [成熟度] A [予想順位] 10位

ジュビロ磐田

リベンジの年。

昨年は山本監督の押し進める急速な次世代化に藤田を始めとした黄金期の牽引者が犠牲となり、完成に至る前にシーズンを終えた。

最終的なチームの成就は名波・服部・DF陣のベテランが「自然に」ベンチに下がる時期まで待つことにはなるが、昨年以上にやれる予感はあちこちに。

中盤のファブリシオがいいポイントとなり、周辺のハイレベルのタレントが俄然活きる。怖いのはFWの不足のみ。前田が通念健康で、カレンがフォームを崩さなければ、必ず優勝争いに絡んでくる。

[攻撃] A+ [守備] AA [成熟度] A+ [予想順位] 5位

名古屋グランパスエイト

どれだけ補強をしても、大物を連れて優勝候補と呼ばれても、気づけば空中分解して降格ゾーンの見えそうなところであがいている。サポーターにしてみれば、溜まらないストレスだろう。

ピクシーがいた頃の華がなかなか戻らないのが痛い。玉田が加入してもインパクトに欠けるのは否めない。ネルシーニョがはっきりチームに合ってい居なかっただけに、新監督になったことでチームの空気が劇的に改善する可能性はあるが。

日本人のタレントは集いつつあるだけに、あとは前線に優良外人を。

[攻撃] B+ [守備] B+ [成熟度] B+ [予想順位] 11位

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