喜ばしい。

5日の札幌競馬ではスタートはそこまで速くはなかったもののじわっと上げていき2番手外につける。3~4コーナーで動き出し直線へ向いて先頭に立つとそのまま押し切り優勝。「内枠が当たったので先行したいこの馬にとってはいい条件なのですが、最近スムーズにいかないこともあるので、どう出るかと思う部分もありました。レース前にジョッキーと話をしたところ、田辺にも話を聞いてくれていましたし、自分でも過去のレースを確認して“行けないときは前に馬を置かないで自分のリズムで行けるようにしたほうがいい”とこの馬のことを理解してくれていました。スタート直後の様子を見たときは行かないのかな…思ったよりも後ろからになりそうだな…と心配したのですが、馬が行く気になったところで邪魔をせず、その気持ちを汲み取ってスーッとスピードに乗せていって横をキープしてくれましたね。あのシーンはさすがと思いましたし、その後も上手く導いてくれました。レース前、自分の脚で歩いて芝の状態を確認したところ、ボコボコしているものの雨が降らなければ内のほうが走りやすいと感じていて、実際前のレースも行った馬が勝っていたからコンダクトレスも上手く行けばいいな…と思っていましたから、そうなってくれて良かったです。今日は天気、馬場、そしてジョッキーがこの馬のことをよく捉えてくれていたこと、この3つが大きな勝因と言えるのではないでしょうか。課題はまだあるもののそれでも今日は完勝と言ってもいいくらいの競馬だったと思いますし、大きな3勝目を挙げてくれてホッとしています。この後はひと息入れて秋に向かいますが、引退までまた頑張ってもらえるようにしっかり調整していきます」(小島師)前走までの経験を踏まえて札幌競馬の滞在競馬を選択しました。回復に少し時間を要したため札幌最終戦へ向かうことになりましたが、見事に一発回答してくれました。悔しい競馬が続いていたこともありましたから嬉しい限りです。これからはさらに上のクラスでの戦いになるのでそう簡単ではないでしょうが、この馬の気持ちと機動力を活かしてまたいい走りを見せてくれたらと思います。この後はNF早来へ放牧の予定で、現地で疲れを取ってから秋に備えていきます。

 

牧場が工夫を凝らしてコンディションを上げてくれて、厩舎がそれを引き継いで人事を尽くして、前走までのナベヒロから手綱を受けた戸崎騎手が満点の仕事をして。プロのバトンが綺麗に繋がった成果としての勝利。もう、言うこと無いですね。

 

一口続けてると、何かにガッカリすることが多くて、それは大半の場合、馬ではなく、それを扱う人間の油断であったり予断であったり侮りであったりと、到底プロの仕事とは思えない「自分が関わるコンテンツへの侮辱」を感じることがあり。そうした部分で、嫌気がさしかかった一口という趣味で、正直以前のようなピュアなスタンスではもう取り組めませんが、こういう純粋に嬉しい勝利があるとやっぱり心が洗われます。

 

あと半年少しのキャリア。良い形で繁殖入りして欲しいし、それまでの間、また嬉しいことがあれば最高です。

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