サクラバクシンオーあれこれ

 リーガルスキームの新馬勝ちを記念して、以前からやろうと思ってたバクシンオー産駒のアラカルトを。主にTARGETでデータ抜き出しただけですけど。
 2001年以降のバクシンオー産駒は先週まででのべ605勝(平地のみ)。その内訳は芝386・ダート219となっています。特別は194勝。OP以上は36勝。G3・14勝、G2・5勝、G1・1勝。年齢別に見ると2歳が115勝、3歳が252勝、4歳が145勝、5歳が81勝、6歳以上が25勝。早熟というか、早くから稼げて持続力のあるタイプが多いです。牡馬クラシックに乗ることはまず無いので、POG向きの印象はありませんが、期間内に2勝挙げる馬は非常に多く、牝馬なら桜花賞も意識出来ます。中位〜下位で抑えたい種牡馬ですよね。

 賞金ベスト10は、(1)シーイズトウショウ50450万(2)ショウナンカンプ31270万(3)ブランディス27650万(4)ブルーショットガン22646万(5)テレジェニック21656万(6)メジロマイヤー20201万(7)ロードバクシン16978万(8)ナムラマイカ16112万(9)シンボリエスケープ15908万(10)ニシノシタン15636万。そのほかにも1億オーバーの馬が7頭。上位の馬を除くと、「いつの間にかこんな稼いでるんだ」という印象。この「いつの間にか」こそがバクシンオーらしさかも知れません。超大物は少ないけど、「バクシンオーに勝てる馬じゃないとOPにはあがれない」という、他のマイラー・スプリンター種牡馬にとっては牢名主的な種牡馬

 サクラバクシンオーというと、私のイメージにはぱっと2つのレースが浮かびます。ノースフライトを負かしたスワンS。引退レースとなったスプリンターズS。どちらもとんでもない強さ。その後、タイキシャトルが大活躍した際も、私の脳裏にはバクシンオーの鮮明な映像があったため、あまり「すげー強い」と思えず、馬券で逆らい続けた結果、酷い目にあったほどですw フラワーパークやビリーヴ、デュランダルなど、以後もA級スプリンターは数多く出ていますが、私の中でのスプリンター像はバクシンオーを頂点としたモノで揺るぎません。

 スプリンターズSの舞台、中山芝1200はバクシンオーが最も得意としたコース。そこにおける産駒成績は20勝、勝率7.8%、連対率17.9%。あれ、低いですね。スワンSの京都芝1400(内・外計)では17勝で勝率14.3%、連対率22.7%となかなか。

 コース別(距離別)に見ると、一番勝っているのは福島芝1200で50勝、次が中京芝1200で41勝、中山ダート1200と小倉芝1200が36勝。中山だと全然ダートの方が良いんですね。連対率ベースでは新潟芝1200と函館芝1200が27.6%でトップ。次いで京都芝1400外回り、札幌ダート1000、東京芝1400。馬場別に見ると勝率が良いのは函館、福島、新潟、小倉。悪いのは東京、京都。特に東京芝マイルとダート1400は酷く苦手にしています。芝マイルは分かるんですけど、ダート1400って結構行った行ったの多いイメージなんですけどねー。

 割と「坂のあるコースは向いていない」ような成績の印象です。と言うより、小回り平坦が上手すぎるというか。中央場所だと、切れる種牡馬の子にやられがちなのかも知れませんね。

 ジョッキーランキング(現役のみ)。勝利数ベースでは(1)吉田豊33勝(2)藤田24勝(3)中舘23勝(4)柴田善23勝(5)武豊22勝。連対率ベース(10勝以上)では(1)武豊40.9%(2)安藤勝37.5%(3)岩田32.3%(4)藤田31.4%(5)横山典30.1%。先日のガーネットSを制した吉田豊騎手ですが、バクシンオーでこんなに成果を上げていたとは意外です。そういえばニシノシタンにも乗っていました。ショウナンカンプも元主戦ですし。

 厩舎ランキング。勝利数ベースでは(1)大久保洋37勝(2)鶴留16勝(3)二ノ宮14勝(4)上原13勝(5)小野13勝。連対率ベース(10勝以上)では(1)中尾正48.6&(2)藤原英36.8%(3)小野34.5%(4)藤原辰30.2%(5)友道29.2%。大久保洋&吉田豊コンビが断然ですね。このコンビでの勝利数は23。鶴留厩舎はほとんどシーイズトウショウ、小野厩舎はほとんどジョイフルハートです。

 500キロ前後の馬体を更に大きく見せる馬だった父。産駒も大きい方が稼ぐのか? 439キロ以下は45勝、440〜479キロは216勝、480〜499キロは154勝、500キロ以上は203勝。勝ち星の6割以上が480キロ以上。特に強いのは520〜539キロの馬で勝率、連対率共にトップ。ただ、シーイズトウショウは460〜80、ショウナンカンプも490前後、ブルーショットガンは450〜60で、大物と言える馬は大型馬から出ていません。これは、他の種牡馬にも言えることですが、大型馬は仕上がれば能力上位なことが多いものの、仕上げにくかったり壊れやすかったりということがあると思います。450台のリーガルスキームはどうでしょうね?

 母父別に見るとマルゼンスキーが24勝でトップ、ヘクターが22勝、ミルジョージが21勝、サンデーが20勝。ただこの辺は分母が多いからと言う面もあり、連対率はイマイチ。母父ラシアンルーブル、Cure the Bluesあたりが数字的には優秀。大物一頭に引っ張られた数字でもないので、相性が良いのかもですね。ちなみにリーガルスキームのMachiavellianはこれが初の配合なので、何とも言えません。

 こんな感じです。とにかくバクシンオーって種牡馬は「空き巣狙い」のしやすい、実に一口向きの種牡馬だと思います。早くから動ける、持続性があるという意味でも晩成血統のようにジリジリする期間が少ないですし。私も今後も出資したいです。バクシンオーに望まれるのは後継種牡馬ショウナンカンプはまだアイリスモレアただ1勝。テスコボーイサクラユタカオーからのラインを残したいものです。リーガルがそうなれば最高ですけど、そうではなくても父はもう19歳。そんな悠長なことも言ってられないので、牡馬の大物が望まれます。

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