死力。

 まさに死力振り絞って勝ち取ったアジアの頂点。サポも力を出し切ったよ。試合を、スタジアムには入れなかったけど、試合会場の近くで、スタジアムの声を聞きながら見ました。外も真っ赤に染まっていた。感動的だった。

 出だしからセパハンが中盤の圧力で勝っていた。ナビドキアが止まらない。だが決定機までには至らない相手のFWに救われた。カウンター気味の展開から、相手の脚に当たったボールが永井へ。強烈に振り抜いた無回転ボールがキーパーの真正面をぶち抜く1−0! 以後、セパハンの圧力は増す一方。見ていて吐きそうになる緊張感。相手は早々に3人替えて背水の陣を引く。オジェック采配はいつも通りスタメンの精神力頼み。耐える。闘莉王が相手のFWを封じ続ける。そして、今日、脚に神が宿っていた永井がまた振り抜く。キーパー弾く。時間が止まったような感覚。阿部のヘッドがふわりと舞い上がり、相手ゴールへスローモーションで吸い込まれていく2−0! オジェック、ポンテを下げる。暴挙。しかし今日は長谷部が良い。阿部が良い。セパハンの足が止まった。残り15分は優勝へのセレモニー。達也と、そして岡野が出て花を添える。試合終了。スタジアムが爆発したように見えた。視界が赤い海に溶けた。中で見られなかったのは残念だったけど、行って良かった。

 今日はとにかく永井・長谷部・阿部が素晴らしかった。永井の右足は今年一年の鬱憤を溜め込んだエネルギーとして解き放った。ワシンとのコンビネーションは相変わらず最低だが、2人とも良く走った。長谷部の動きは完璧だった。あのシミュレーション判定。完全にPKだったよ。最後まで広い範囲を埋め続けてくれた。阿部は慣れない右サイドを2回目にしてベテランのようにこなした。圧倒的に攻め込まれた試合で、サンドバックにならないで済んだのは、マイボールになった時、阿部がガンガン上がってくれたお陰。2点目は足が折れても走ると誓った阿部の、有言実行振りに対するご褒美だろう。本当に、レッズに来てくれてありがとう。

 他の選手も。熱く燃える都築は今日もクールにゴール前に立ちはだかった。相手のシュートがほとんど枠に来なかったけど、ポジション取りはずっと完璧でした。闘は今年一番のプレー。強靱な足腰でイランの粘っこいFWを摘みまくった。坪井はスピードで阿部の裏を良くケアしていた。堀之内はペナルティエリアの外まで果敢に詰めて相手のゴール前の余裕を無くした。平川は持ち前の運動量で後半までずっと高いレベルの上下動を保っていた。良く後ろを衝かれたけど、それでもベタ引きにならなかったからこそ、DFが耐え切れた。啓太は絶好調の長谷部を攻撃に絡めてやるべく、延々汚れ役をやり続けた。ナビドキアこそフリーにしていたが、その分他の中盤を1人で抑え、ナビドキアを孤立させた。ポンテは神。相手の嫌がることが出来るアナタはスゴイ。ワシンは…決定的なチャンスを何度か潰したが、今日は良く走った。勝ったから許す。ウッチー、達也、岡野もお疲れ。

 まだリーグ戦もあるけど、とりあえず2007年の最大目標を達成した余韻に今は酔いましょう。ケンタさん、お手柔らかにw これでJ1・3位もACL出場できるから、清水のモチベーションは上がるね。超怖い。

追記:ま、終わってみれば本当に強い相手は城南だけだったよなあ。来年はJ勢同士の戦いになるのではないか。

当ブログの一口馬主関連記事の一部はキャロットクラブさまより許可をいただき転載しております。記事の再引用、転載はご遠慮願います。