お疲れさま。

21/2/1  引退
「馬体重は思った以上の数字で出すことができました。もちろん減るよりは増やしたいと思っていましたし、望んだ状況でレースへ送り出せたのではないかと捉えていました。中京の馬場がどうか、スタートがどうかという色々な思いはありましたけれど、悪くない走りを見せてくれたように思います。スタートは上手くタイミングが合わなかったのか速くはなかったのですが、スーッと上げて好位で運ぶことができていましたし、勝つことこそできなかったものの、このクラスで通用することを証明したいという思いで前走後調整してきたこともあったので、許容範囲内の結果で終えることができたのかなと思いました。レースから上がってきた時の息がすごく良く、悪くないコンディションで走らせることができたと思えましたし、ミルコも“状態は良かった”と言ってくれました。除外後はいろいろ考え、クラブや会員さんの理解もいただきまして今回の形を採って調整し、競馬へと向かわせていただきましたので、良い走りをお見せできたことは良かったと思っています。まだ所々で弱さを持っている状態ではありましたけれど、早来や天栄のスタッフさんの助けもあり、いい成長を図ってくることができたと思います。最後をベストの形で締めくくれずに申し訳ありませんが、お母さんになれるということですし、コンダクトレスにはいい子供たちを送り出してくれたらと願っています。長い間応援いただきまして、まことにありがとうございました」(小島師)じっくりと育成され、初入厩はトレセンではなく7月の函館競馬場となりました。現地でゲート試験に合格し、様子を見つつ進めていきました。その時の感触や牧場調整時の感触、相手関係等を踏まえて初戦は札幌のダート戦へ向かったところ、接戦をハナ差制して見事に勝利を挙げてくれました。この勝利があったことでその後は余裕をもって調整でき、成長を促すことができました。あの勝利がなければ今のコンダクトレスの姿はなかったかもしれませんから、大変大きなハナ差だったと思います。その後1年間ほどは成長を待ちながらのレース参戦で思うような結果を残すことができませんでしたが、3歳の秋ごろから徐々に力を発揮できるようになり、好走するようになってきました。2勝目は4歳春、3勝目は5歳夏と、各クラスで経験を積み、それぞれ昇級後7戦目に勝利を挙げてくれました。引退期間を考えて前走はオープンレースへチャレンジしましたが、残念ながら勝利を挙げることができませんでしたので、その後は現級で力を示すことができればと思いながら調整してきました。残念ながら今回で結果を残すことはできなかったものの3着と好走し、このクラスでも結果を残せるということを示してくれたように思います。牝馬の引退時期である6歳3月まではまだ少し時間を残しますが、無事に次の大事な仕事に備えさせてあげたい、そして元気な子供たちをこの世に送り出してほしいと願い、小島茂之調教師と相談した結果、ここで現役続行を断念し、競走馬登録を抹消することになりました。会員の皆様には何卒ご理解賜りたくお願い申し上げます。なお、本馬に出資されている会員の方へは追って書面を持ちましてご案内いたします。長い間ご声援いただきましてまことにありがとうございました。

 

一口やってて、数多くの出資馬の引退報に立ち会いましたけど、こんな納得づくの引退は初めてですね。この馬はコジシゲさんのところにいなければ高確率で未勝利で終わっていたでしょうし、他の厩舎で運良く勝てたとしても1勝クラス前線で頭打ちになっていた可能性が高い。馬の個性としっかり、厩舎責任で向き合うという、今の時代に求められない仕事を遂げてくれたコジシゲさんだからこそとラストラン。晴れやかな気持ちです。

 

ストレスにしかならないので、普段、掲示板の類いは一切見ないのですが(特に某競馬サイト)、珍しくちょっと覗く気になってみてみたら、コジシゲさんの評価が一時期と一変していて驚きました。勿論、この馬に出資してそうならなかったら何らかの病か、そもそも一口向いてないとは思いますし、イコール全体の評価というわけではないでしょうが。師がずっとやってきたことが、大上段からは余り評価されずとも、こうして草の根に近いところで芽吹いているのを感じるのは嬉しいですね。こういうのが少しでもクラブ経由で牧場に刺さって、コンダクトレスの子は勿論ですが、コジシゲさんところの牝馬の子は出来れば(断られない限り)お願いして欲しいですよ。ピースの子も、コジシゲさんならなんとかしてくれるんじゃないかなあー。

 

歴代最高の出資馬ではありませんが、最良の一頭となりました。フレンチノワール(ルゼルおめでとう。泣いた)、ピースエンブレムと並んで、自分としては一生忘れない馬です。お疲れさま。ありがとう。良いお母さんになってね!

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