僥倖やんさ。

 ディーパワンサ、中京2歳Sを勝利しました。

23日の中京競馬ではゆったりとしたスタートから道中は中団を追走。直線で外に持ち出されると鋭く伸びて優勝。「騎乗させていただくのは初めてだったのですが、非常に乗りやすく、小さいけどパワーのある馬ですね。いいスピードを持っていますし、道中は引っ掛かるようなところもなくリラックスして走ることができていました。直線に出してからの瞬発力は本当に素晴らしかったですよ。今はマイルくらいの距離が合っているのかなと思いますし、彼女は競馬が上手なのでこの先も楽しみです。今日はありがとうございました」(ルメール騎手)「馬体重マイナス2キロと前回からそう変わらない数字でしたし、いい状態で競馬に向かうことができたと思います。一度使ったことでレース慣れも見込め、終始スムーズに進めて最後はいい伸び脚を見せてくれましたね。この後はいったん放牧に出して秋に備えますが、さらに成長した姿をお見せできればと思います。今日はありがとうございました」(松下師)一度競馬を経験しての上積みは大きかったようで、最後は素晴らしい末脚を披露してくれました。暑い夏場に頑張って続けて走ってくれましたし、この後は秋に向けてリフレッシュ放牧に出す予定ですが、次走ではもう一段階成長した姿を見せてくれることを期待したいものです。

 出遅れて後ろからのレースになりましたが、少頭数&超低レベルのメンバーを利して勝負所ではスムーズに争覇圏内に。直線はヨレた2着馬の不利を被りつつも冷静に手綱さばきで抜け出して見せました。

 まずは最高の結果が出てほっとしていますが、同時にかなり明確にこの馬の限界も感じました。あの手応えで半馬身しか抜け出せないのは、2着馬の頑張りや流れでは無く、今の時期の平坦1600がギリギリごまかせる上限であろう事。その上で、一生で二度と無いであろうOP以上のクラスでこれだけ手薄なメンバーに恵まれたチャンスを活かす運と根性を持っていること。今日の雰囲気からも、今後大きく馬が化けることを期待するより、今の仕上がりのアドバンテージでどう逃げ切るかを考えていく方がずっと現実的なこと。諸々加味して、3歳春まではこのアドバンテージを活かして、G3や暮れのG1に顔を出しつつ、現実目標はディープやキンカメがベストパフォーマンスを発揮しない1200〜1400へどのタイミングでシフトして、空き巣レベルの高いレースを見つけるかという所ですね。できれば、暮れのG1までは良いとして、その後は早々に1400以下に明確にターゲットを絞って、実を取っていって欲しいと願います。ファルコンかフィリーズレビューでワンチャン期待です。

 まあ、色んな事はありつつも、この価格の馬がデビューから連勝でOPを勝つというのはもう奇跡と言っても良いレベルの成功。後の競走生活はお釣り感覚で楽しんでいきますよ。今日は陣営と騎手に感謝。空き巣レースを偉ぶってのは、誰にでも出来そうで、実は一握りの調教師(とそこに嘴を過剰に突っ込むバックボーン)にしか出来ないこと。色んなリスクに目をぶって松下厩舎に突貫して良かった。

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