やむなし。

23日の東京競馬ではまずまずのスタートから前目のインコースを追走する。いい手応えで直線へ向いたように見えたが、最後まで目立った脚を使うことができず12着。「道中は前から極端に離されないようにはしつつも、ある程度溜めて行きました。勝負どころまでの手応えは良くて、これなら脚を使うことができると思えるくらいだったのですが、ワンペースなところがあるにしても、追ってからグッと伸びるフォームになかなかなれなくて…。終いは気持ちの面でも余裕がなくなってしまったのか、右にモタれる仕草も見せてしまいました。何とか力を引き出したかったのですが、申し訳ありませんでした」(菊沢騎手)「右側のみブリンカーを着けて矯正していたのですが、最後は気持ちも後ろ向きになってしまうのか、前に進もうとするというより横に逃げる格好をしてしまいました。道中の手応えを聞いても決して悪いわけではなかったようですし、実際に見た目も頑張れそうと感じられるくらいでしたから、それでいて今日の走りになってしまうと辛いですね…。調教でも追うまでは悪くないフォームで駆けていても、いざ追われてからの重心が下がらず、極端に言えば背中を反って頭を高くすることもありました。トモなどに苦しさもあるのかもしれませんが、それによって気持ちの面で余計に余裕がなくなっているのかもしれません。限られた時間の中で使えた数も多くはなかったのですが、その中で変わり身を引き出せなかったのは悔しい限りですし、会員の皆様の期待にお応えできず、大変申し訳ありませんでした」(菊沢師)心配された週末にかけての天気も崩れず、時計のかかりやすい馬場で臨むことができました。スタートや道中の走りからは脚を使えそうな気配もありましたが、結果的には追われてから反応も見られないまま入線してしまいました。関西所属時には経験をしていなかった東京、中山での競馬を使うことで変わり身に期待したものの、現状ではその条件云々よりも、走ることに対して余裕がなくなっている可能性もありそうです。このような状況を鑑み、菊沢隆徳調教師と協議を行った結果、ここで現役続行を断念し、近日中に競走馬登録を抹消することになりました。会員の皆様には誠に残念なことと存じますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。なお、本馬に出資されています会員の方へは後日書面をもってご案内いたします。

 菊沢厩舎に移ってからは、条件こそ絞られてましたが、臨戦過程やレースの動きなど、工夫をして貰って有難かったです。

 それだけに、旧所属での扱いが本当に残念。頭数揃った一流(含む営業上手の二流)厩舎でろくすっぽ手も目も掛けられず、徐々に摩耗・劣化していくのは避けがたい事態ではありますが、その担い手が出資者に向け「好きなタイプです」とか満面の笑みでかましていたと考えると、まあ、思うところはありますよね。もう1年早く移っていれば…まあ、しかし、そこは難しいですかね。

 勿論、もっと良い馬を選んで出資する事が大前提ではありますが、500万馬を未勝利で、1000万馬を500万で「止める」のは調教師の力量(と環境)。どんな環境が悪くても、放って置いても足引っ張っても勝つのが一流馬。そんな馬ばかり出資出来たら苦労はしません。現実は、最善手からいかに外れず、その馬の500万なり1000万なりの能力を削がずにチャンスを待てるかという戦い。今の調教師と牧場の関係性では、そこには本当に期待しづらくなりました。特に関西は厩舎厳選しないとコツコツ稼ぐ系のオペレーションは難しいですね。

 この馬のお陰で、リリーバレーの施設が見られたのは良い思い出です。お疲れ様。

当ブログの一口馬主関連記事の一部はキャロットクラブさまより許可をいただき転載しております。記事の再引用、転載はご遠慮願います。