天王山、じゃなかった。

 FC東京戦、4−1。

 試合の入り方が良かったレッズ。前半早々に先制点を挙げたことで東京のプランが狂った部分はあるにしても、ほぼ危なげない試合運びで次々とゴール。途中交代した前田の個人技で1点取られたものの、前節の反省を活かしてか、その後も下がりすぎず、逆に見事なボールカットから梅崎のテクニカルなゴールで突き放した。

 浦和は選手層が厚くなったよなー。去年までもベンチは豪華だったけど、どうも一緒に戦ってなかったというか、流れに入っていけなかった。今はベンチメンバーが皆スタメンと遜色ない能力持っているだけじゃなく、高いモチベーションで試合に入ってくるので、スタメンの選手にも危機感があり、弛んだプレーをしない。更に90分持たせなきゃ、という守りの意識は希薄で、今のチームなら例え60分で出し尽くして交代になっても、次はまた使って貰えるという安心感がある。色々な流れが噛み合ってる。

 宇賀神は橋本の加入で見違えた。昨年までは運動量とフィジカルは一流だったけど、あの投げやりな無責任クロスに辟易とすることが多かった。今日は相手のサイドが脆すぎたけど、それを差し引いても今期は一個一個のクロスに勝負する意志があり、危険なところにボールを送ろうという意図をはっきり感じる。だから中の選手も待っているのではなく、ピンポイントで飛び込むことが出来て、脅威になっている。

 更にクロスが逆サイドに流れても、関根が作り直すのではなくすぐに仕掛けてくれるので、チームとして一連の流れでは場攻撃が出来ている。相手としては曖昧なクリアが出来ない上に動き回るFWも相手にしなくてはいけない。怖いだろうな。

 興梠が戻ってきたことで、今の苦しい時期に戦力が上がっているというのもデカイですな。李や武藤、ズラタンは勿論、梅崎にも使い方の幅が拡がったし。ウメちゃんはスタメンでもベンチでも決定的な仕事が出来てステキです。愛してる。


 ここを無事通過したことで漸くてっぺんが見えてきた感じ。次も難敵、鹿島。どうなるか。


 しかしFC東京は深刻ですね。レッズにとってよりずっと大事な試合だったと思うのですが、まるで覇気のないプレー。いつもは欠点を補って余る魅力を感じるサッカーをするのに、今日は欠点ばかり目立ってしまった。いつも通りザルなサイドの守備だけど、それをまったくフォローできない中盤。飛び出すレッズの選手に為す術無いセンター。そしてまるでセンスを感じない権田。守備崩壊したので後ろの悪さが目立つけど、攻撃も深刻。人任せな棒立ちプレーが多く、殆どの攻撃が連動性を欠いたもので、なんの脅威もなかった。戦える選手、前田が意地の一発を決めたけど、それでも周囲は踊らず。中盤の停滞も目立った。

 リーグ優勝を狙える戦力とポジションにいて、今日の戦いは理解できません。優勝への気持ちがまるで感じられない今日のプレーを、サポーターはどう思ったのかな。気にせず応援していくのも立派なサポートだけど、今日のプレーに一石投じられなかったらステップアップを放棄するのに等しい。まあ、選ぶのは東京関係者ですが。良い試合を期待した私としても非常に残念でした。良いサッカーって良い相手が居ないと成立しない。そういう意味で今日はレッズの壁当てを見ていた感じかな。仙台の方が100倍気持ち籠もってたよ。大事な時期に…惜しい。

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