年度別振り返り企画・第6世代

 キャロ・東京の2クラブ制が、個別の当たり外れはありつつも、非常に安定していた時期。

■2007年生まれ

  • 所属クラブ:キャロット・東京
  • 出資5頭:フレデフォート(4)・アンヴァルト(4)・マージービート(2)・レッドジュリア(0)・レッドウィザード(0)
  • 勝ち上がり率:60%(3/5)
  • 通算成績:10-14-11-14-10-56/勝率.087
  • 出資成績:出資代金28.5万/回収賞金49.1万/回収率172.2%


 前世代に続いて高回収率の年。しかし中身は完全にキャロのみで、東サラの出資は大失敗だった。ただこの世代はクラブ全体が大ゴケした年で、結果的には安馬でやり過ごせたとも言える。


 レッドウィザードはレッドアクセルと国枝馬同士で悩んで、大物感なら後者、堅実性なら前者という目で選んだ馬。勿論値段の差も大きかったけど。微妙な仕上げ状況で2歳秋にデビューして、次は9ヶ月半後の3歳ローカル。それで引退と、納得なんてしようもない成績。しかも地方では7戦7勝。勿論馬のコンディションなど色々あったとは思うけど、これで一気に国枝熱(フォルタレーザの絆)は冷めた。フジキセキは大好きな種牡馬でもあったので、是非一度走る馬を引きたかった。値段的にはこの辺の世代が買い頃だったんだけど。ダノンシャンティのNHKマイルを複雑な気分で見つめました…。


 レッドジュリアは補償で安い馬を、のパターン。案の上の結果。これは厩舎云々じゃなく馬が競走馬レベルになかった。結果としては不要な追加出資ではあったけど、その中でもナベヒロで2戦使ってくれたし、満足はしています。


 マージービートは丈夫そうなジャンポケってことで選んだ馬。厩舎は短距離専門と思いつつも回転力を評価してたけど、その中身は出資してみないと分からない杜撰さに満ちていた。とにかく馬をまともに調整できない。使うことそのものが目的で、そこで一定の成果を導くための試行錯誤が全くなされない。厩舎運営としてはそうした中で稼いでいくのは有りなんだろうけど、心底うんざりした。それだけに転厩は非常に嬉しく、しかも若手の金成調教師は実績も経験も無い中で、とにかく色々試行錯誤して、誠実な対応をしてくれた。その成果としての2勝目は、正直これまでに経験したどんな1勝よりも嬉しかった。出資馬が勝って泣きそうになったのは、この時と、ビンテージチャートの八ヶ岳くらいだ。流石に最後は尻すぼみだったけど、洋芝長距離では1000万でも好走できたし、障害の可能性も試してくれた。また是非お世話になりたい人です。馬は本当に頑張りました。


 アンヴァルトは血統でいちころ。米2歳チャンピオンで早世したために4世代しかおらず、母父GCWってのも良いし、何より馬体が雰囲気あった。デビューは遅れたけどダート戦を圧勝。ちょっと脚踏みしつつも500万、1000万と突破。この辺までは良かったんだけど…夏の降級を挟んでから、レース選びと騎手選びがどんどん不味く、というか場当たりに。どうやっても一押し足りないダート1400に固執した結果、長期休養を挟みつつも、2年半も勝てなかった。迎えた昨春、ふわっと使った新潟1000直を完勝、続く準OPも僅差の競馬で、遂にストライクゾーンを見つけた、と誰もが思ったが、ここから調教師の本領発揮。数少ない千直に狙いを絞らず、目先のレースに使っては放牧で機会を逃し続ける。12・14でも僅差の競馬はあったが、どう見ても全てが嵌まっての掲示板。千直では枠も含めベスト条件で走れたことはほとんど無いながら、一度も掲示板を外していない。休養中に牧場で会えたのだが、馬体と風格は明らかにOP馬のそれで、この馬を引退までにもう1つ勝たせられなかったら、大失敗というしかない。厩舎には最早何の期待もしていないけど…人知を尽くされない中でもなんとか運が向きますように。


 ラストはフレデフォート。キャロというクラブの特徴でもあり、一度は試してみたかった南半球産の追加募集。豪州テイストたっぷりのスプリンターには余りそそられなかったけど、この馬は南アフリカ血統で、なんと言っても父がドバイミレニアムの忘れ形見ドバウィ。もう飛びつくしかない馬。自分の中でサウス的「ロマン」の延長にあるこの馬やアンヴァルトにへの出資はもうマストと言って良く、2頭の出資者へはある意味メテオグローリーやアルシラート、ファストロック出資者以上の同胞意識を感じている。さておき、初の馬名採用という名誉にも預かり、期待したデビュー戦はまさかの2桁着順。続く2戦目も8着と暗雲しか立ちこめない中、芝に転向していきなりの2着。そこから勝ち負けを繰り返し、連投で臨んだスーパー未勝利を勝利。本当にここの首の皮一枚は大きかった。明け4歳は成長が追いつかず好走止まりだったが、5歳になって厩舎のオペレーションと噛み合いだし、4連続掲示板から春の福島で勝ち上がり。昇級後も徐々にレースの形が定まってきて、翌年の福島で1000万勝ち。そして今年、明け7歳にして若々しく、春の中京で遂に準OPも突破。晴れてOP入りを果たした。その後は長い休養になっており、これまで短期放牧からの実線で完全にリズムを掴めていた馬が萎まないか心配ではあるが、クラス上がる毎に道中走りやすそうな面も有り、是非もう一花咲かせて貰いたい。


 ファストロックらに出資した第3世代から、この第6世代までが、ある意味最初のピークというか、趣味全開で突き進む一口スタイルでの成功限界だったかもしれない。フォームを変えることなく臨んだこの後の2世代で酷い目に遭い、好相性と感じていたクラブとの付き合い方をそれぞれ変えていくことになる。

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