ブラジル−コロンビア

 今大会、開催国ながら卓抜したパフォーマンスは提示できていなかったブラジル。ここも内容で圧倒すると言うよりはゴールのタイミングと試合の流れで勝ち上がった感じでしたが、失った物はあまりに大きい勝利でした。


 コロンビアはスタートから飛ばしたブラジルに対応する前にゴール決められてしまったのと、審判との折り合いが付かないまま、試合に集中しきれず時間が過ぎてしまった感じ。徹底したファウルでエースを潰されつつ、同点に追いつくチャンスも結構ありましたがブラジルのCBコンビを崩しきるには至らず、2ゴール目を喫した段階でほぼアウト。それでも終盤PKで1点返して意地は見せました。ファルカオを欠いた中で良くここまで勝ち上がってきました。ペケルマンのチームってのは、しっかり形を見せつつ爪痕も残して良いですなあ。ハメス・ロドリゲスは今大会屈指のタレントで、ベスト8で消えてはしまいましたがMVP候補。彼も含め若いタレントが豊富で、暫くは強豪の地位を保ちそう。


 ブラジルは、正直やっているサッカーは余り魅力的ではないです。世界屈指のCBコンビと、ネイマールが違いを見せているものの、中盤のタレントとネイマール以外のFWは小粒で、唯一彼らに匹敵するタレントのオスカルはイマイチぱっとしないまま。大会に入っての驚きにあたるような選手の台頭もありません。それでもこの試合は早々のゴールで流れを掴むと、審判を味方に付けつつのフィジカルゲームでコロンビアにペースを掴ませず、2ゴール目をあげたところなどは「強いブラジル」の片鱗を感じさせました。

 しかしこの試合で受けたダメージはあまりに大きい。CBコンビの一方チアゴ・シウヴァはまったく不要なイエロー(軽率と言うより愚か)で次の試合出場できず。そしてネイマールはここさえ潰せば、と相手にとっては明白な攻撃目標になっていて、序盤から厳しいマークを受け、ついにハードチャージを受けて負傷交代。試合後に脊椎骨折の重傷で大会絶望と判明しました。彼が見られない残りの大会は寂しいですね。。。

 いずれにせよ、満身創痍のブラジルを待ちかまえるのはドイツ。十中八九負けるでしょうが、主力以外の選手に最後の意地を見せて欲しいものです。2大会連続でベスト8の壁を破れなかった後の母国開催でベスト4進出。ノルマは達成したと言えますが、今後W杯で優勝を狙うためには攻撃的なタレントがもう少し出てきて欲しいですね。フレッジやフッキより良い選手はいっぱい居そうな気がするんですけど…。アルゼンチンは中盤から前は圧倒的に充実しつつCBの人材不足だし、なかなか全てが噛み合うのは難しいですねえ。

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