はじめてのー

 牧場見学に週末行ってきました。GW明けで空いてるかな、と思いきや、色々イベントとかもあったようで飛行機もエラ混み。早朝出発→翌日深夜戻りというハードな移動に。それでも、仕事ではしょっちゅう行っていますが遊びで行くのは本当に久々の北海道。諸々引っくるめて堪能してきました。まずは出資馬と会ってきましたよ編。運転できない私に代わって頑張ってくれた同行者、特に私(ともう1名)は初の牧場見学ということで、これまでのノウハウをつぎ込んでコーディネイトをしてくれた某氏に心から感謝しつつスタート。

(書いてあるテキストはほぼ、私の主観です。牧場の方の言葉なども、私なりに整理しておりますので、正確な言葉ではありません。それを踏まえて、内容を消化してください。勿論、無断転載はとても迷惑なので止めてください)

 最初に訪れたのは板東牧場。そこで会ってきたのは勿論この馬。


 相変わらず耳の大きな顔が可愛いレッドマーベルです。私が顔に惚れて出資したのは、リーガルスキームとレッドマーベル。この子もリーガルくらいはやれて良いんですけどねー。厩舎サイドの評価の高さに対し、レースは不完全燃焼感が大きく、じれったい思いをしていました。今回の休養前は出資者の間でも「もう引退じゃないの/でいいよ」と言う空気が漂っていましたが、ノドの問題も判明。月頭に手術に踏み切りました。それだけに、会えるかどうかの不安もあったのですが。

 ノドの手術跡がまだ生えそろっていないものの、馬は元気。当たり前ですが、こうした治療も昔より随分進歩してるんですねえ〜。もう軽く動く分には全然問題ないようです。

 牧場見学の醍醐味は、馬を間近で見られることもありますが、それ以上に普段から(≒募集前から現在まで)接してきている牧場のスタッフさんと直接お話できること。私は馬以上にこっちを楽しみにしてきた部分もありました。この点も、経験豊富な同行者が上手く繋いでくれたおかげで、イメージ以上にいっぱい話すことが出来て大満足。マーベルに関しては、牧場の人たちも「もっとやれる」というイメージを強く持っていることを感じ、安心しました。今まで領家先生のコメントとしては多く聞いていた期待度ですが、牧場でも聞くことが出来たことで、手術明けの再出発がかなり楽しみに。

 その他にも弟のやーつ(同行者の出資馬。誰かの出資馬なら見せていただけるので、一口者同士で行くのはいいですね〜)見たり、板東のひーとと一気に距離が詰まるイベントがあったり、犬小屋のやーつにもビービー勝負服の看板付いていたり、なぜこの語尾なのかはゴニョニョだったりとありましたが、それ以上にあれです、週末の日高方面は、10時過ぎるまで本当になんの店もやってませんし、過ぎてもやってない店ほとんどなので、アポ取る時間と移動はしっかり考えておいた方が良いですね。私は初日高で「おーダーレーの牧場!」とか「西山さん!」「下河辺!」「その辺に子馬が寝てる!」とかでテンション上がって楽しめましたが、人によってはしんどいかも知れません。結局ご飯は地元の温泉施設みたいなところの食堂でラーメンでした。その前に寄った物産センターみたいなところの魚介で腹膨らせるのが「正解」かな?

 順番は逆になりますが、初日真っ先に行ったのは同行者の元出資馬が種牡馬として暮らしているところ。板東さんのすぐ近くでした。

 この馬です。分かりますか? 元気そうでしたね〜。出資馬が種牡馬になるってのは、一口の究極目標の一つ。もううらやましくて…。元出資者さんとのツーショット写真も(隠し録り気味に)録りましたが流石に割愛。

 もう1枚。子供が楽しみです!

 その後、夜の海鮮マツリなど開かれたりしましたが、初日はこれで終了(日高へ行くのは他の予定とくっつけると大変ですね。ユッタリがお奨め)。2日目は空港牧場へ! ここから怒濤の出資馬パレードです。

 遠くに見えるのは坂路。写真じゃスケール感伝わらないですけど、牧場施設に入った後に徐々に見えてくる巨大な銀のトンネルは威圧感あり! そして長いー。空港組の実績上がってきたのが納得行きました。その他の施設も流石でしたねえ〜。あんまりあちこち写真撮らない方が良いかなと思ったので、こんなもんで。改めて出資馬パレードへ。

 ラムレット(タニノギムレット×ピノシェット)です。場所は…ええと、空港は「A-1厩舎」とかなので頭に入りません、すみません。印象に残った厩舎はありましたが、それは後ほど。さておきラムレット。順調そうでしたねー。

 サイズは500を超えるところまで来ましたが、重々しさはなく、もう少し軽く見えます。管囲も含め上物のバランスが増えすぎると恐いなーと危惧していましたが、良いバランスで大きくなってきた気がしますね。元々楽しみな馬でしたが、更に期待が増しました!

 気になるデビュー時期について突っ込んでみると…「基本は調教師さん次第」ということ。雰囲気からすると、声さえ掛かれば仕上げていける、夏後半〜秋口かなあという印象を受けました。楽しみに待ちましょう! あくまで主観に過ぎませんが、クラブ更新・写真を見ているだけよりも、ぐっと期待度が上がった一頭でしたよ。

 その後、キャロの残口ある「出資候補馬」を同行者が見学申し込んでいたので確認しつつ、個人的に「空港のハイライト」と言える馬へ。

 アンヴァルトです! まあ、この馬への期待は相当大きいので、贔屓目もあってでしょうが(あと、ずっと2歳馬を見ていたこともあるでしょうが)、馬房から引き出されてきた瞬間「お!」という大物感。同行者も「!」となっていましたので、私への気遣いじゃなければw誰が見ても良いんだと思います。黒一色で格好良く見えるのは間違いないですけどねー。

 その印象を裏付けるように、スタッフさんと担当者さん(牧場見学は、事務所から案内してくれるコーディネイター役のスタッフさんとその馬の担当者さん両名にお話を聞きながら馬を見ます)の口から矢継ぎ早に飛び出す「1000万の馬じゃない」「こちらサイドも期待度はこんなもんじゃない」と出資者のテンションを挙げる台詞。担当スタッフさんが非常に「良いキャラクター」なこともあり(○っ気トークであんな盛り上がるとは思いませんでした。最高に面白かったですがあまりに酷いので何も書けませんw)、本当に好印象でしたね。もう(骨折休養の)問題は何も無し、復帰へ進めていくだけ、とのこと。出資者の皆様、期待しましょう〜!

 その後も何頭か同行者さんの持ち馬を見せて貰い(人の馬なので余りどうこう言うことは避けますが、個人的にアンプリファイアは凄く好印象だったことだけ書いておきます。)、ノーザンファーム早来へ。まず出てきたのは。

 ミラクルルージュ(メイショウサムソン×ミラクルレイザー)。おお、名付けた馬が目の前に…。そんな感動もありつつではありますが、正直な感想を言いますと「値段相応以上には良い馬である」「今後化ける可能性は大いにある」が、「現状は欠点の方が目立つ」というところ。勿論、じっくり行くクチでしょうから一夏越しての上昇には大いに期待できますし、しています。それでも、個人的な印象を申しますと、様子見をされている方はギリギリまで吟味した方が良いかもよー、という感じでしたね。

 空港のラムレットもそうでしたが、その牧場で最初に見る馬というのは、こちらもスタッフさんとの呼吸が計れず、余り突っ込んだことが聞けません。人の牧場見学記事を見る際も、1頭目の評価は良くも悪くも割引気味に見よう、と学習しました。まあ、ミラクルルージュ、綺麗な馬だし、背中以外は欠点と言っても些細。背腰は恐らく一生ついて回るでしょう(腰痛持ちの自分的には背ったれなこの馬の辛さは分かる〜>m<)が、例えば、アヴェンチュラとかだって背中のラインはどちらかというとマイナスですし、何よりも上原先生の優れた補填力にも期待して出資した馬。まずはトレセンに辿り着くことですが、じっくり頑張っていって欲しいです。筋肉量がもう少し欲しいですねー。乗り味の良さは、改めて今回の見学でも褒められていましたよ。

 次に見たのは…

 2歳でも特に期待の大きい馬、エルマンボです! この馬も、厩舎から引き出されてきたときの「お!」感は非常にありましたね〜。同じ真っ黒な馬、と言うことで、その前に見てきたアンヴァルトと比較してしまって物足りないかな、と予想していましたが。

 なかなかどうして。タイプが全然違うというのもありますが、引けを取らない素材です。大きな馬ですが、これも重さは全然無い。特に歩かせたときの機動力はかなりのもの。同行のスタッフさんも、「動かすと特に良い」「脚がスムーズに出ていく歩様を見てくれ」と非常に前向きに期待していただいている様子が見えました。POG的に言うと、立ち姿が決まってカッコイイ馬ってのはいっぱい居ますけど、それが競馬で案外、なんてことは山ほどあります。動かしてプラス、というのは、見た目も良いこの馬にとっては鬼に金棒じゃないですか。担当スタッフさんによると、気性面でやんちゃな部分はあるモノの、血統のイメージ(ウォーエン)からすると全然オッケーとのこと。クラブコメントでも見られる、学習能力の高さと前向きさはやっぱり大きな武器になりそうだ、とやりとりの中で感じました。

 もう1枚。POG本でも書かれていますが、森下厩舎の中では母シーザリオと並んで高い評価を受けている馬。目標は…「10月東京の長めの距離!」。この情報も媒体でちょこちょこ出ていますね。良い形で夏を越して欲しいと心から願います。少なくとも3歳春いっぱいまでは芝で戦って欲しいです。芝デビューだとディープの仔とかとも戦うわけですが、なんとか食らいついていけるような競馬になりますように〜。

 同じ森下厩舎には、他にも私の出資馬が2頭いました。もう足を向けて眠れません。まずは。

 レッドオーディンジャングルポケット×リンガフランカ)。一冬、かなり緩いペースで乗ってきたのでまだまだでしたが、ここ最近の更新写真は非常に良く見えます。実馬もそうで、牧場の方も、ペースを上げて日に日に良くなってきていると言ってくださいました。


 それでも馬体はまだまだ競走馬じゃありません。それだけに、ここからの伸びシロは相当ありそうです。デビューも秋以降。ひょっとしたら年空けるのかも知れませんね。ずっと乗り込んできているミラクルルージュと乗り込み量の全然足りていないこの馬。タイプは違いますが、どちらも「良い夏」を過ごすことが競走馬としての重要なポイントになりそう。オーディンに関しては、デビューまで進めていって、しっかり勝たせられればその後末永く楽しめそう、という
結論に達しました。今後の良化は、現2歳馬の中では間違いなく一番期待できるでしょうね。よろしくお願いします!

 今回の牧場見学で、一番会いたいような、会いたくないような、複雑な気持ちだったのがこの馬。

 レッドシャガーラです。うーん……相変わらず前後のバランスが良くない。前だけ見ると軽く重賞級なんですけどね…。それというのも、爪の問題。やっぱり爪が薄いし、中間は裂蹄もあり、もう年齢が年齢なので余り伸びるのも早くない。どうしても休養が多くなりますし、その為に腰をしっかり鍛えることが出来ないという感じでしょうか。

 競馬で見せたポテンシャルは間違いなくOPに上がっていける素材。それでも、色んな形でトラブルのある馬ですし、今後も順調に不安無く、と言う生活とは無縁そうです。まずはじっくり復帰させて、1000万を勝つことが大目標ですね。なんとかもう1勝…。

 正直、シャガーラに関しては「これは人災だよな」という事故が色んなところで発生しており、うんざりしていました。それでも今回牧場に行って、世話している人や関係者さんの話を聞け、進めていくのがどれだけ大変な馬かってのは改めて痛感しました。会って良かったです。辛い気持ちは変わりませんが、ギスギスした感情は幾分和らぎました。極力穏やかに、復帰を待ちたいと思います。

 出資馬見学は以上です(この後、某G1馬を見て、その裸足での「足音の違い」に唸ったりしましたが、これも人の馬なので割愛ですー)。今回は既に入厩しているヨゾラニネガイヲ以外の全2歳馬が見られて、休養馬も見ることが出来て、充実の見学でした。なにより、実馬を見ながら牧場の方々とお話しできるってのは、本当に得難い機会ですね。種牡馬見学(次回更新でやります)なども含め、この辺もクラブの会費に含まれているサービスなんだろうなと。ここで書けない話もいっぱい聞けましたし。そういった経験は間違いなく今後の競馬人生の財産になると思います。一度行った人がリピーターになるのは分かります。ツアーとかは、失礼な言い方ですが赤の他人と一緒に見て、ペースをかき乱されるし、雑音も多いし、全然魅力感じないのですが、ツアーが映画館なら、見学はホームシアターですね。自分のペースで見られる(勿論、礼儀はわきまえないとですし、「見せていただいている」という感謝は全てにおいて必要ですね。マナーの悪い見学者のせいで、このサービスが無くなってしまわないことを切に願います)。今度はこの時期ではなく、1歳馬がいる時期に行ってみても良いですね〜。車必須な以上、冬場は運転する方が大変だと思いますが…。



 次回はその他編。名だたる種牡馬見学や、その他小ネタをお送りします。

 写真は土曜お昼に温泉施設で食べたラーメン。味は……うん、丼モノは美味しかったみたいなので、お奨めですよ!(北海道は美味しいラーメンやごまんとあるから、自然にハードルがなあ…)

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