ボルト再登場。

 イシンバエワは破れてなお、一番美しかった。棒高跳びは、5m6mの上空に身体が浮かぶため、地面が映らなくなる。空の漆黒、スタンドから焚かれるフラッシュ。爪先まで空中で制御された姿勢から漲る緊張感。他の選手とは全く異なる、人類の究極の美。

 でも、解説のおっちゃんが「世界記録を出すことに固執して力を過信した、地に落ちた」的なことを言っていたけど、話にならない。凡人が天才を語るというのがいかに愚かしいことか。イシンバエワクラスの選手がメダルどうこうなんてもうどうでも良いし。常に自分との戦い。過信したという側面はあったかも知れないけど、過去の自分を越えなければいけないのが絶対女王。世界記録を更新し続けることを望まれる苦しさ。今までだってそのプレッシャーと常に闘ってきた。イシンバエワの気持ちは、盆百には分からない。あのブブカだって何度も負けた。バルセロナ五輪では記録無しで終わった。まだ27歳。ロンドンでは30歳。まだまだ、あの「アート」を見せてくれるはず。

 さて、今日は男子200mの1次2次予選。ボルトがまた出てくる。1次予選は20.70。2次で何処まで上がってくるか。

 ボルト、余裕過ぎるね。なんか一生懸命走ってる選手が気の毒になるような。でも、200mはコーナーを回るので、ボルトも加減して走らなきゃいけない。あと2回。どれだけの走りを見せてくれますやら。

 3段跳びのイドウというイギリス人は面白いなあ。織田裕二も言ってたけど、デニス・ロッドマンを彷彿とさせる。踏切大分余裕あるし、空中姿勢もなんかぎこちないし。でもこんだけ飛ぶ。この人も、ボルトとは別の意味でモンスターかも知れません。高跳び系はみんなが同じ高さに挑んでいくので、振り落とし方式。幅跳び系や投擲系は既定回数以内で距離出したもん勝ち。どっちも醍醐味がありますが、個人的には後者の方が好きです。逆転また逆転、みたいな展開、楽しくないですか?

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