読んどけ。

 群青学舎が完結しました。

群青学舎 四巻 (BEAM COMIX)

群青学舎 四巻 (BEAM COMIX)

 大人のマンガ読みの好みは人それぞれ。いや、子供もそれぞれだけどね。子供時代以上に、自分の面白いと思うマンガを人に薦めるのは難しい。これがPLUTOのようなマンガだと苦労しないんだけど。

 入江亜季の描くキャラクターは大人も子供も、男も女もみんな色気がある。表情の一つ一つがとびっきり印象深い。須藤真澄(特にアクアリウム前後や庭先案内)などにも通ずる部分だが、何度読み返しても新鮮に読める。克明に描かれていないからこそ、世界に奥行きがあり、リアリティがあり、空気を感じることが出来る。圧倒的に想像力を刺激する書き割りの世界。

 ああ、これは「旅行」なんだろうなあ。マンガを手に取ると、その作品の世界に旅することが出来る。読み返すたびに、旅先の記念品のようにもう一度旅をすることが出来る。大の大人が、旅を出来るマンガってのはなかなか貴重だ。旅行好きならきっと面白いと言えるマンガだろう。

 万人に薦められるかどうかは、俯瞰を持ち合わせない個人の私には分からないので、こうお薦めします。このブログ読んで、少しでも面白いと思ったり、共感したりしたことがある人なら買って損しないですよ。4冊買えば、堪能できるってのも良いね。長いマンガは揃えるのしんどいし、未完のマンガを後追いで買うのはめんどくさい。近年屈指の短編描き。短編の魔術師。是非、いい大人に、気楽に読んで貰いたい。読んだら、どの話が好きか教えてください。私は4巻の「七色」シリーズ、好きだなあ。「異界の窓」も好き。

 Fellows! の氏のマンガは、今のところあまり好きになれない。また旅行記のような漫画が読みたい。今後の展開に期待。まあ、群青学舎があれば、私は良いです。4巻は、ここまで読んできたファンへの贈り物のような1冊でした。感謝。

当ブログの一口馬主関連記事の一部はキャロットクラブさまより許可をいただき転載しております。記事の再引用、転載はご遠慮願います。