群青学舎が完結しました。
- 作者: 入江亜季
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2009/02/14
- メディア: コミック
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大人のマンガ読みの好みは人それぞれ。いや、子供もそれぞれだけどね。子供時代以上に、自分の面白いと思うマンガを人に薦めるのは難しい。これがPLUTOのようなマンガだと苦労しないんだけど。
入江亜季の描くキャラクターは大人も子供も、男も女もみんな色気がある。表情の一つ一つがとびっきり印象深い。須藤真澄(特にアクアリウム前後や庭先案内)などにも通ずる部分だが、何度読み返しても新鮮に読める。克明に描かれていないからこそ、世界に奥行きがあり、リアリティがあり、空気を感じることが出来る。圧倒的に想像力を刺激する書き割りの世界。
ああ、これは「旅行」なんだろうなあ。マンガを手に取ると、その作品の世界に旅することが出来る。読み返すたびに、旅先の記念品のようにもう一度旅をすることが出来る。大の大人が、旅を出来るマンガってのはなかなか貴重だ。旅行好きならきっと面白いと言えるマンガだろう。
万人に薦められるかどうかは、俯瞰を持ち合わせない個人の私には分からないので、こうお薦めします。このブログ読んで、少しでも面白いと思ったり、共感したりしたことがある人なら買って損しないですよ。4冊買えば、堪能できるってのも良いね。長いマンガは揃えるのしんどいし、未完のマンガを後追いで買うのはめんどくさい。近年屈指の短編描き。短編の魔術師。是非、いい大人に、気楽に読んで貰いたい。読んだら、どの話が好きか教えてください。私は4巻の「七色」シリーズ、好きだなあ。「異界の窓」も好き。
Fellows! の氏のマンガは、今のところあまり好きになれない。また旅行記のような漫画が読みたい。今後の展開に期待。まあ、群青学舎があれば、私は良いです。4巻は、ここまで読んできたファンへの贈り物のような1冊でした。感謝。