マナケミア2

 クリア。以下ネタバレ有り。
 基本的に主人公2人=2周する仕様になっているようだが、まだロゼ編のみクリア。ウルリカ編を途中で投げるかも知れないので、ここで。

 マナケミア1も面白かったが、今回も面白い。アトリエシリーズは色々試行錯誤を重ねて有るべき形に落ち着きつつある気がする。勿論、これだけだといずれ飽きるけど。もう1・2作なら全然オッケー。

 前も言ったとおり、錬金術と学園という要素はとても親和性が高い。シリーズの最高傑作であるエリー・リリーあたりとは錬金術と学園のウェイトがまるまるひっくり返ったバランス。面白い。徐々に広がっていく探索先も飽きが来なくて良いし、最後まで単調にならずにプレイできる良質のバランス。その間も錬金術をさぼるとあまり強くならないし、なによりグロウブックという仕組みがゲームに深みを持たせている。グロウブック単体で見ると1の方が良かったけど(先に繋がるワクワク感があった。今回は何かノルマをこなす感じがしなくもない)。

 ストーリーはそこそこシリアス、かつシンプル。クライマックスへの盛り上げ方も悪くない。だが1同様、シナリオの随所に入る「悪ノリ」は好き嫌いの範疇をやや超えて鬱陶しさを感じるライターの自己満足全開の内容。ここが歯止め効いていて、かつ仲間イベントがもう少し充実していればもっと良かったが。2周目やる前にレビュー書いているのは、ウルリカ編に致命的に不愉快なキャラが2人(2匹)いて、途中でうんざりして止める可能性があるから。とにかくくどい。押しつけがましい笑い。芸人で言うとハイキングウォーキング。つまり邪魔。

 絵は慣れたので、1の時ほど違和感は感じない。しかしこの人は相変わらず、上手いアングル・シチュエーション・表情と、そうじゃない絵の落差が酷い。下手な絵は見るに耐えない。それなのに駄ギャグ連発するモノだから、デフォルメの実力がないのがモロにネックになってしまっている感じ。シナリオの方向性に合わせて絵は選んだ方が良い。仮にパケ絵や一枚絵で好きな人を惹き付けても、これでは裏切りになってしまう。長いスパンでメーカーのためにならない。勿論絵描きのためにも。

 これは1も同じだが、学内を毎回探索する意味があまり無い。アルバイトや課題に連続性を持たせて、学内をいっぱい歩かせるようになっていると良いのだが、学校の施設をあまり使いこなせていない感は否めず。上記の通り、学園と錬金術の黄金コンビなので、惜しい。学園=学友との関係性をもっと掘り下げた方が良い。勿論パーティーの仲間内も。少なくとも、あんな下らないテキストに労力費やすならもっと書くべき事がこのゲームには山ほど忘れられている。惜しい。

 課題もアルバイトも、やや単調というか、あまり難易度が高くないのも少し残念。もうちょっとバリエーションと見せ方を凝ればかなり面白くなると思うが。

 音声は上記悪ふざけイベントのせいでかなり存在悪になっている。音楽に関しては、このシリーズはマリーから一貫してそんなに良いとは思っていないので、今回も「いつも通りだな」というレベル。そんな中グランファンタズムあたりから、テーマソングが捻りすぎというか、悪い意味でアーティスティックなのが気になる。企画者か誰かがこういう音楽好きなんだろうけど、普通にファンタジーの主題歌としては不成立だろう。まだアイドル崩れの歌やタイアップソングの方が違和感ない。今回の歌も全然良くない。

 まあ、そんなガストらしい欠点も有りつつ、かなり良くできているのは確かで、PS2持っててベタなRPG以外のゲームが好きな人なら文句なしにお奨め。

 採点は7点(10点満点)ハイキングウォーキングが不愉快じゃない人は8点で。

 暫く新作で気になるゲームがないので、買って放置していたテイルズオブイノセンスでもやってみるか〜。その前にベスト3発表しなきゃね。

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