マナケミア

 クリア。なかなか楽しめた。以下ネタバレあり。
 最近のアトリエシリーズは世界創世物になっていて、錬金術というフレーバーのあるRPGだったわけですが(無論、それはそれで楽しいんだけど)、久々に錬金術のウェイトの重いゲームで良かった。それでも、ヴィオラート以前のゲームとは完全に別物だけど。

 学園物という要素は結構良い感じ。エリーのようなシビアかつ自由な試験を期待していた分、単位獲得とかは単調に感じたけど(そんなに分岐の意味もないし)、やっぱり錬金と学園ってのは相性良いよね。

 キャラクターは、漸く前の絵に慣れたところだったので何か違和感アリアリ。上手い・下手とは別の次元で好きな絵柄じゃないし。声も上手いんだか下手なんだか。ほとんど飛ばしてました。

 まあ、デザインはそんな感じでまずまずなんだけど、一部のキャラクターが致命的に目障り。特に先輩と宇宙人。喋る内容も鬱陶しいし。何て言うんですか、悪ノリ? 脳内メーカーで言うとぐるっと全部悪ノリ? 好き嫌いはっきりするギャグ(勿論嫌いです)。まあ、キャラクターと言うよりテキストかな。酷いね。特に細部に行けば行くほど酷い。どんどん、無駄な寄り道をせずに真っ直ぐプレイしたい欲求に駆られる。

 ストーリーは悪くないけど早々にネタバレしているのと、主人公以外のキャラの掘り下げが非常に薄っぺらいのが残念。私は、メインストーリーが楽しければあとはどうでも良いけど、こういうゲーム、特に学園物だといわゆる「キャラ攻略要素」を期待する人は多いんじゃないだろうか。その向きに対しては、完璧に裏切っていると思われ。その辺で世間の評価がシビアになりそうな気がします。中途半端な攻略入れるくらいなら、一本道にすればいいのにね。攻略にするなら1枚絵の3つや4つ、アニメ作る金の1/10以下で入れられるのにね。直前に、イベントイラストの充実したワイルドアームズXFをやっていたこともあり、マナケミアの不足感は強く印象に残ってしまいました。

 音楽は、まあ、普通? アトリエシリーズを音楽で評価したこと無いし。一貫して「及第点」ですね。CD欲しいってことは全然無いし、でも音楽が邪魔になることもない。完全に「従」の位置にある要素として定義されている感じ。まあ、ガストイズムって所でしょうかね。ボーカルの質もそこそこ? あんまり好きじゃないタイプの歌ってこともあるし、挿入歌の類もあんまりねー。あと、ここ数作入っているキャラソング的な物は必要なのかね? さっきも言ったけど、キャラの掘り下げが不十分なのに、そんなところ凝ってもという気がする。

 練金要素だけ見ていくと、従属効果が全て、というシステムはエターナルマナくらいからずっとそうで、今回もそう。単調になりすぎないのは、キャラクターの成長が、錬金術で何を作ってきたかに完全に組み込まれており(経験値による成長要素はない)、いろんなモノを作ることが必要、かつ、強いアイテムに使える効果を引き継がせることも必要、という二段構えになっているお陰で、結構やりがいがある。やり込みがい、まではないけど。まあ、ここ数作とは比べ物にならないくらい、ちゃんと「錬金術」モノでした。エーテル値ってのにアイテムの強さが制限・集約されており、そこにたいした深みがなかったのは残念かな。計算しがいが無いというか。あんまり頭を使うモノではない。その方が、ストレスたまんないのかもしれないけど。

 総合すると7点ってところで。ストーリーがミクロな分、オチが弱かった(盛り上がりに欠けた)し、やり込みがいが無い点や、目障りなキャラ、ギャグで減点を。まあでも、楽しかったは楽しかったので、「マナケミア2」が出るなら買います。

 次〜にやるゲームは、今のところ無いので、月末以降に出る新作まで休憩です。ちょっとマナケミアの2周目をやってみようかな。イベントスキップ無いみたいなので、ずっとやる気はないけど。ADVシーン多いRPGには必須だろうよ。全メーカーそこはきっちりして欲しい。

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